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十六にしおりをはさみました!
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十六
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男の子同士……
碧は夏の言葉で斉藤を思い出した。
そうだ、斉藤くん！
「あ、僕……知ってる男の子同士付き合ってる人」
「えっ？うそ！…………さすが都会ね。田舎では耳にしないもの！じゃあ、その人に色々聞いたら？」
夏のいう通りだ。
斉藤に色々聞けばいい。
「うん、聞いてみる。痛いのか？とか色々」
碧ちゃん……本当に無邪気は最高の武器ね。
お姉ちゃん鼻血出そうだわ。
「ありがとう夏姉ちゃん、僕もういくね」
「うん、また報告してね」
「あ………うん、わかった」
碧は顔が真っ赤になるのを感じた。
エッチの報告………出来るかな？
僕はもう大人だもん！
エッチとかやれるもんね！
そんな決意を胸に碧は電話を切った。
◆◆◆◆◆
「西島おはっー！」
佐々木に肩を叩かれる。
「おはっー、とか古い…」
それにチャラい。と付け加えたいのを我慢。
「あれ？その鞄って碧ちゃんのだよな？」
西島が持つ碧の鞄を目ざとく気付く佐々木に舌打ちしたくなる。
「そうだけど？」
「本人居ないみたいだけど？で？何で碧ちゃんの鞄持ってんだよ？まさか一緒に出社したとか言わないよな？」
何かを探るような言い方。
碧を狙う佐々木。
もう、この際だからハッキリ言ってやった方がいい。
「そうだよ？だから？」
強気に出た西島。
………へえ？強気に出たな西島。
珍しい。
佐々木はいつもと違う西島に興味を抱く。
「だから？西島の方にだから？って聞き返したいんだけど？」
西島が言いたい事をまるで悟ったかのような言い方。
「…………佐藤と付き合う。だから、もう碧に色々とつきまとうな」
しっかりと佐々木の目を見て言う西島。
キターっ！
佐々木はそう思った。
意外と早くくっついたな。なんてニヤつきたくなる。
「へえ？碧って呼び捨てか、………碧ちゃん抱いたんだろ？どうだった？初めてだから痛がったんじゃないか？」
佐々木は西島の耳元に顔を寄せ、小声でそう言った。
もちろん殴られるのを覚悟で。
「盛りのついたお前と一緒にするな！」
殴られはしなかったが睨まれた。
まだ、抱いていないと確信した佐々木。
「碧ちゃん泣かすなよ。泣かしたら容赦なく俺が奪って無茶苦茶に抱いて自分のモノにするからさ」
西島の肩を叩き、微笑む。
「泣かさないさ」
佐々木へ宣戦布告。
「りょーかい！」
佐々木は軽く手を振り先を歩いて言った。
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