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9
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お、俺は何で恋人居ないアピールしてんだよ!
自分で言ってしまった言葉に強く後悔。
モテない、寂しい男だと思われたかも知れないじゃないか!
そんなテンパる西島を知らずに碧は、
そっか~やっぱり部長は恋人居ないんだあ。
佐々木部長の言う通りだったあ。
本人の口から聞けて嬉しいのだった。
互いにそんな事を考えいるなんて知らない2人。
「ま、まだ熱あるから今日はずっと寝てろよ」
西島は碧に恋人居ない事への突っ込みが怖くて、逃げようと立ち上がる。
「か、会社行くんですか?僕も行きます」
碧は今日は休日だと忘れている。
慌てる碧に、
「今日は休みだぞ」
と西島はそう言って、
「洗濯物を干そうかな?って」
と付け加えた。
あ、そっか休みか……
休みに凄く嬉しくなった。
不謹慎だけど、部長とまだ一緒に居れる。
碧にとっては凄く大きな幸せ。
「あ、薬」
西島は思い出したように薬を袋から出す。
うえ~薬かあ。
薬が嫌いな碧は直ぐに顔に出た。
小さい子供みたいに薬を見つめて眉間にシワを寄せて嫌な顔をする碧に西島は笑いそうだった。
本当に分かり易い子だ。
「薬飲めないんだったな」
笑いをこらえて聞いてみると碧は、顔を真っ赤にした。
部長、絶対に僕を子供だと思っている!
優しい部長に子供みたいな所見せられない!
「の、飲めます」
碧は拳を握りしめ宣言する。
「無理しなくて良いぞ?佐々木が買ってきたゼリーあるし」
あっ、そうだゼリー!
昨日、甘い苺味がして美味しかったのを思い出す。
で、でもゼリーとか、赤ちゃん用じゃん!
僕はもう社会人だもんね!
「水を下さい」
意を決して西島に水を要求。
直ぐに渡された水と、
そして薬。
うっ………
碧は薬を見つめる。
の、飲まなきゃ!
でも、
決心しても手が動いてくれない。
薬を手に悩む碧。
そんな碧の一部始終を見ている西島は、笑いがこみ上げてきていた。
本当に碧は子供みたいで可愛いのだ。
薬ひとつでこんなにも悩む彼に顔は緩みっぱなしな西島である。
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