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《急転》12にしおりをはさみました!
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《急転》12
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「ありがとうございます。では、そうですね、アキラの身体に触れてやってください」
優しく微笑みながら伝える。
「えっ?」
意味が分からず聞き返してしまうみずき。
「アキラは今意識がないため自力で寝返りもうてない状態です」
そっとアキラの腕の辺りに触れながら、健次は説明を始める。
「横になった状態でずっと同じ場所に圧力がかかると、骨が出ているお尻や背中、踵などに褥瘡…床ずれが出来てしまうので、定期的に体の向きを変えてあげる必要があります」
理解できていないみずきに丁寧に説明する健次。
「はい…」
真剣に聞いているみずき。
「こちらでも二時間おきには体位変換を行いますが、合間に鈴鹿さんが、こうやって手でアキラの身体を少し浮かせてアキラの背中をさすって下さるだけで身体の圧が和らぎますから」
実演して見せながらみずきに教える。
「あぁ、呼吸器はそう簡単に外れませんから大丈夫ですよ」
優しい笑顔を向けて、不安そうなみずきに伝える健次。
「…はい」
「あと、手や足などの関節を動かしてあげることも大切ですね」
続けてみずきに伝えていく健次。
「手や足?」
首を傾げるみずき。
「はい、人の体は関節を動かさなければ固まってしまい、筋肉を使わなければ衰えていきます」
アキラの腕の関節を指しながら説明を続ける。
「自分で動かせないアキラのために、指を曲げたり伸ばしたり、手首を回したり、腕の曲げ伸ばし…足も同様に、あとは筋肉をさすってマッサージしてあげてください、そうすることでアキラが、より身体を動かし安い状態で目覚めることができますから」
「はい、わかりました」
しっかり頷くみずき。
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