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始動 11 (ゼロside)にしおりをはさみました!
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始動 11 (ゼロside)
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「……ってェなァ……」
薄くやや大きめな、エロティックとしか言いようのない紅く色づいた唇の端から、飲み切れなかった唾液や精液が滴り落ちてゆく。
まるで見せつけるかのようにそれを手の甲で拭いながら、
「……臭ェ」
すん……と鼻を鳴らし、気怠げにため息をつく。
「さっすがドエスヤローだ、マジで殺されるかと思ったぜ。……つーか、立派なムスコはご無事かよ?」
噛み切っちまって勝負はお預けとか言うなよ? と龍之介が片膝を抱えながら、不敵に首を傾げて見せた。
「……そんなドジは踏まねぇよ」
相手の欲しがる情報を握っている以上、主導権はあくまで自分の側にあるはずなのに、ひどく追い詰められていく気分になるのはなぜなのか。
龍之介という名の強烈な磁場に囚われ、妖気を放つ数多の触手にねっとり絡みつかれ、ヒヤリと背筋が凍る。
熱いんだか冷たいんだかわからない汗が全身から吹き出して、反射的に呼吸を深くした。
「……そりゃ、よかった。で、どーする? 復活するまで、待つか? それとももっかい、ナメてやろーか?」
己の舌に指をはわせながら、やたら紅い舌を淫らにうごめかせて見せる。
強烈な光を放つ、淫らに濡れた黒曜石の瞳。
史上最強に甘く耳につく、毒のような声。
再び昂ぶり、
「……どーやら、くわえるまでもなさそうだなァ?」
喉の奥で低く笑われた。
濃密な闇に絡め取られ、身動きを封じられていく。
どうにも主導権を握れない。
焦りの中で向かい合わせのまま尻をつかみ、龍之介の奥を探れば、
「……ンな、ガッつくなって」
余裕で笑われ、苛立ちの中でその男らしい首筋に噛みついた。
「……っ、ってェなァ……」
さすがに眉を寄せる。
「二度と抱かねェ相手に、跡なんざつけンじゃねェよ」
まるで嫉妬に狂った情夫みてェだと、龍之介が嘲るように笑う。
「……誰が、何だって……?」
「……怖ェから」
言葉とは裏腹に、指を呑み込んだ奥は余裕の体でリズミカルに締めつけてくる。
「……なァ、もっとイイトコ当ててくれよ。……で、早くアンタのソレで、溶かしてくンねェ……?」
女神のように傲然と笑いながら、娼婦のように淫らに誘う。
唇の端に残った白濁を舌で舐め転がしたかと思えば、見せつけるかのようにわざとゆっくり飲み下す。
「……ン…」
ついには自分からこちらの手首をつかみ、抜き差しする始末で。
独り昂ぶっていく姿に、呆れるどころかはち切れそうなほど興奮している自分がおかしくてたまらない。
「……ふぅ。さすがにこンだけデケェとなるとしんどいが、ちゃぁンと濡れてっし、まァどーにかなンだろ」
いつの間にやら手の中に熱を収めたいたずらな指先に、クルクルと先走りを先端の膨らみに塗り込められて、腰が揺れた。
次いで、熱く拍動する部分でくわえ込まれ、飲み込まれ、深く導かれてゆく。
「……ン、奥、当たる……」
甘く溶けた声に、どうしようもなく心を揺さぶられ、軽く首を振った。
二度三度腰を上下されただけで我慢がきかなくなるなど、信じられなかった。
不規則で絶妙な締めつけと、ドロドロに熱く溶けた中に、もはや声を我慢するだけで精一杯で。
時を追うごとに淫らになる腰つきを押し留めようと焦って抱きしめた瞬間、キューッと奥が締まり、ドクドクと奥に放ってしまった。
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