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ひとりじめしたい 10にしおりをはさみました!
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ひとりじめしたい 10
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「新藤くんジュースでも飲んでね。って、あんた達何突っ立ってんの? お菓子もあるからねぇ」
「ありがとうございます」
危機一髪だった。
ガチャっという音がする瞬間に、新藤が俺のことを解放したのでバレずにすんだけど。
かなりドキドキしてるんですけど。
なのに、こいつは涼しい顔しやがって、やっぱムカつくな。
母さんは家にあったジュースとかクッキー類を置いていく。
すると、新藤が母さんに向かって言っていた。
「今から宿題とか勉強するので、お気遣いなく」
「そうなの? 邪魔しないのでしっかりね」
新藤に言われたからだろうか、上機嫌で部屋を出て行く母さん。
階段を下りる足音までも機嫌の良さが伺えた。
「つか、今日って宿題あったか?」
「ないよ」
「でも、さっき宿題って」
「そう言ったら普通は部屋に来ないでしょ」
そういうと新藤は部屋の鍵を閉める。
鍵まで閉めて入念だな……って、まさか……。
「まさか、お前ここでヤる気じゃねぇだろうな」
「ん? 千秋はヤって欲しいんだ?」
「ちげーよ。そんなこと思ってねぇよ」
「僕は千秋に触れたかっただけ」
そういうと俺の首に腕を絡めて引き寄せた。
「おい、新藤」
「こんなに千秋の匂いが充満してる部屋で我慢できると思う?」
「しんど……っ、ンッ……ふっ」
言葉をふさぐように強引にされたキスがどんどん深くなっていく。
舌が絡まれば絡まるほど、頭がもうとろけてしまいそうだ。
暫く翻弄されて唇が離れたとき、新藤が妖艶に微笑む。
「キスだけで終わろうと思ったのに、そんな顔してたら止まれなくなりそうなんだけど」
「どんな顔だよ……」
「色っぽい顔」
「バ、バカヤロウ……」
「どこまでシてもいいんだろうね?」
そんなことを、俺に聞くなって。
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