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18歳以上ですか?
79にしおりをはさみました!
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79
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「タクミは従者の誘いを断ったのか?」
「…はい。皇子から、お前の気持ちが変わるまでいくらでも待つ、と有難いお言葉を頂きました…」
そんなのは当たり前だ。
もしかしたら将来、優秀な右腕となるかもしれない人材を一回断られたからといって、はい、そうですか、と諦められる訳がない。
「…断った理由を聞いても良いか…?」
寿が神妙な顔つきで聞くと、タクミはゆっくり頷いた。
「…。訓練所の時の先生に、キミは優しいから従者には向いていない、とはっきりと言われました…」
寿が瞬きを繰り返す。
それだけで皇子の誘いを断った…?
「それが理由か?」
「…ええ。お恥ずかしい話ですが、その言葉が自分の胸にまだ刺さったままなのです…」
タクミは悲しそうに笑みを浮かべた。
「後、私の好きな人にも、優しいだけの人はタイプじゃないわ!私はガツガツした肉食男子が好きなの!!とも言われてしまって…、」
何となくだが、タクミの想い人が寿にはわかってしまったかもしれない…。
タクミも片思いをしているからこそ、コウの想いに気付いたのかもしれない。
「‥まぁ、本当に優しい人間はトマトを植えるなんてしないと思うがな!」
「え?」
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