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-34-にしおりをはさみました!
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今すぐにでもまだ凪は入ったことのない俺の寝室に連れて行き、啼かせたい気持ちは日本一周分くらいあるが、まだ恋人初日。ってか2時間しか経ってない。がっつきすぎてまた逃げられたら堪ったもんじゃないから、大人の理性でここは我慢。
「髪、乾かさねーと風邪ひくぞ」
「自然乾燥でいいの~」
「ダメだバカ。俺に乾かされるのと、自分で乾かすの、今ならまだ選ばせてやるよ」
「…自分で乾かしてきま~す」
そう言うと思った。こいつの扱い方、結構分かってきたな。基本的に自分のことは自分でやりたいんだろう。バイト中もやり方を一度聞いたらその後は聞かなくても自分で全部やってるし。今の場合は、ただ俺に髪を乾かしてもらうのが恥ずかしいってとこだと思うけど。
凪の容姿からして、女と付き合ったことくらいはあるんじゃないかと思っていた。あまりに反応が初心すぎて、もしかして俺が初めての恋人なんじゃないかと密かに期待してたりする。
いや、でも付き合ったことはなかったとしても好きな人はいるんだよな。一体どんなやつなんだろう。男か、女か。たぶん、男だろうな。でなけりゃ俺と付き合うことに了承してない。俺よりカッコいいのか?いつから好きなんだ?
…あぁ、やめよう。考えると顔も名前も知らない凪の好きな人とやらを殴りたくなる。絶対に俺だけを好きにさせてみせる。早く、忘れさせてやるよ。
「んじゃ、お前が髪乾かしてる間に俺も風呂入ってくるわ」
「は~い」
ドライヤー片手に洗面所から出てリビングに向かう凪。俺が今から風呂に入るから移動したんだろう。別にここでやってもいいのに。あれか、俺が今から裸になるから恥ずかしいんだな。ポーカーフェイス気取ってても、俺にはもう通用しない。
さっとシャワーだけで済ませ、パンツとズボンだけ履いてリビングに戻る。肩にタオルをかけて上半身裸で出たのはもちろん、さっきの俺と同じ思いを凪にも味わわせてやるためだ。
案の定、リビングに戻った俺の姿を一瞬見て、すぐに視線をテレビに移した凪。髪が長いから耳も首元もこちらからは見えないが、きっと真っ赤になっているんだろう。そう思うと、自然に口角が上へと動いた。
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