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第31場 新宿駅にしおりをはさみました!
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第31場 新宿駅
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【第31場 新宿駅】
(17時少し前 エレアは店に向かっている)
エレア:「うっし！明日は日曜で休みだし、今日１日頑張りますか！」
ブブーっ。
エレア:「LINE？
《敦子サン:今日同伴するわよ。18時に紀伊國屋書店の前に来なさい。店には私から連絡しておくから。》
同伴か。同伴も給料増えるからありがてーな。」
(紀伊國屋書店の前)
エレア:「あ、敦子サン！」
敦子:「迷わず来れたみたいね。」
エレア:「ここは参考書買いに結構来るんで。」
敦子:「じゃ、ご飯食べに行きましょ。
焼肉は臭いがつくから、しゃぶしゃぶでいいわね？」
エレア:「敦子サンの食べたいもので。」
(しゃぶしゃぶ店)
敦子:「食べ盛りなんだから、たくさん食べなさいよ。」
エレア:「ありがとうございます。
でもなんで急に同伴なんですか？」
敦子:「それは、店ではちょっと話しづらいことを話すからよ。」
エレア:「話しづらいことですか？」
敦子:「エレア、こないだ入って１週間って言ってたけど、ホストの営業方法わかってる？」
エレア:「営業方法って、接客方法ですか？」
敦子:「まぁ、そうね。
友営、色恋、本営、枕、本営枕…。
聞いたことある？」
エレア:「いや、ないです。どんな意味なんですか？」
敦子:「やっぱり知らないか。
友営は、友だちみたいな営業。恋愛要素のない関係ね。
色恋はその逆で、疑似恋愛。相手に『私のこと好きなんだ』って思わせる営業。
本営は、本当の彼女みたいに扱う営業。
枕は、要するにsexして繋ぎとめる方法。
本営枕は、本当の彼女だと思わせるために、枕までする関係。」
エレア:「なんか、色々あるんですね。」
敦子:「わかると思うけど、お金になるのは色恋，本営，枕，本営枕。
友だちに大金使おうとは思わないでしょ？」
エレア:「まぁ、そうですね。」
敦子:「まぁ、友営にも当てはまらなくはないけど、要は『私がいないとダメなんだ』って思わせて、お金を使わせるの。
本営は、彼女だから基本店には呼ばずに『店の外で会うから特別』って思わせておいて、イベントとかいざって時に大金使わせるパターンが多いわね。」
エレア:「なんか、結構難しいですね。」
敦子:「エレアは、この中ならどれに当てはまる？色恋くらいはできるのかしら？
この間は堂々と『好きな子いる発言』してくれたけど（笑）」
エレア:「うーん、友営ですね。前はチャラかったんで、期待持たせるようなことは言えなくないけど、それも可哀想な気がするし。」
敦子:「だと思った。
でも私もエレアは友営でいいと思うわ。
さっぱりしてて、はっきり物事を言うし。
でも今のままじゃダメよ。」
エレア:「なんか悪いとこあります？」
敦子:「エレア、自分からお客様に連絡取ってないでしょ。」
エレア:「そうですね。来た時だけ、必要最低限って感じです。」
敦子:「やっぱり。そこがダメなのよ。
友営でいいって思って来る客でも、ホストに来る女なんてみんな寂しいんだから、連絡はマメに取りなさい。」
エレア:「わかりました。」
敦子:「それから家族と住んでる？
一人暮らし？」
エレア:「あー、従兄弟とルームシェアしてます。」
敦子:「その子は水商売とかに偏見ない子？」
エレア:「うーん、すげー真面目なんで、偏見というか免疫ないかもです。」
敦子:「じゃあ上手く隠しなさいよ。
ケータイとか要注意ね。
名前を名字とか男名前で登録して、お客様と連絡は取るんだけど、お客様には何時から何時はジムに通ってるってことにするとか、ケータイ触らない時間も作らないと、その従兄弟の子にすくバレるわよ。」
エレア:「なるほど。」
敦子:「あと、いくら友営でも、この間みたいに好きな子いるって公言するのは、避けた方がいいわよ。」
エレア:「それはわかってます。
あん時は、『伊藤様からの質問』だったんで。」
敦子:「へぇ。なかなか言うじゃない。」
エレア:「でも、ありがとうございます。」
敦子:「お礼はいらない、お店で返して。
それで少しでもランキング上げて。
指名してる子がランキング入ってないなんて、有り得ないから。」
エレア:「わかりました。」
敦子:「じゃあ、そろそろ行くわよ。
ここでお酒飲んでも売上にはならないから。」
エレア:「はい！」
敦子:「それから、明日は日曜で休みでしょ？ラストまで付き合うって約束よ。
大丈夫、帰りのタクシー代は出すから。」
エレア:「わかりました。ありがとうございます。」
(敦子会計を済ます)
エレア:「かおに連絡しとかねーと。
《エレア:今夜は遅くなるから、先に寝とけよ。心配しなくてもちゃんと帰るからな。》」
《かお:わかりました。あのさ、エレアのベットで寝てていい？》
エレア:「なんだよ、それ。
可愛すぎ……。」
《エレア:当たり前。一緒寝よーな。》
敦子:「エレア。なにニヤニヤしてるのよ。
早く行くわよ。』
エレア:「やべっ。はい！今行きます！」
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