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CAGE1:それは奇妙な巡り合わせ26にしおりをはさみました!
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CAGE1:それは奇妙な巡り合わせ26
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雪見がアパートの自室に消え、見張りを始めても立花は押し黙ったまま。
俺も話しかけることはしなかった。
帰宅した際、ポストには何も投げ込まれていなかった。
と言うことは、この後入れにくるのでは?と考えたが雪見曰く、その可能性はないとのこと。
帰宅時に入っていないと、その日写真が投げ込まれることはないらしい。
だからと言って油断は出来ない。
それにそろそろ犯人に動いてもらわないと困る。
このまま収穫なしに時間が過ぎたんじゃ、あの所長に何を言われるか…。
ニヤリと笑う上月の顔が浮かんで溜め息をつく。
夕方、日が落ちかけた頃一人の男がアパートに近付いてきた。
住人かと思ったが男は雪見の部屋の前で足を止めた。
「立花、ここを動くなよ。」
一言声をかけ、俺は足早に男に近付く。
「……おい」
インターフォンに伸びかけていた手を男は止めて、俺の方へ視線を投げた。
「何だよ?」
「そこに何の用だ?」
「お前に関係ねーだろ。そっちこそ何なの?」
男は怪しむように俺を見る。
「アンタには関係ない。」
「じゃあお前にも関係ねーじゃん。」
「そうはいかない。俺には知る義務がある。」
「はぁ?意味わかんねー。」
全く引こうとしない男。
仕方ない、強行手段で取り押さえるしかないな。
男は同じぐらいの身長だが、何分俺よりも体格ががっちりしている。
まぁ、負ける気はないがな。
足を踏み出そうとした、まさにその瞬間ーー
雪見の部屋のドアが開き、欠伸をしながら雪見が姿を見せた。
それと同時に俺の体は後ろへ引っ張られバランスを崩した。
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