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18歳以上ですか?
結局 同室にしおりをはさみました!
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結局 同室
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「部屋についてなんだけど、生徒会と風紀委員の部屋は、一般生徒とは別の場所に設けられてる」
「別の場所?」
すると彰は懐からカードを取り出し、机の上に置いた。
置かれたカードは2種類あり、1枚は金と青のラインが入ったカード、もう1枚は青のラインの入ったカード。
「一般生徒のカードは学年のラインだけが入ってるやつで、生徒会は学年のラインと金のライン。風紀委員が学年のラインと銀のラインになってる」
「そういえば俺が雅樹さんに貰ったカードって…」
貰ったカードを鞄の中から取り出してよく見るとそこには赤のラインと金のラインが入っていた。
ちなみに3年が青、2年が赤、1年が緑らしい。
「この一般生徒が使ってるカードは生徒会・風紀委員の寮には入れない仕組みになってる。…いろいろ問題が多くて何年か前に別の場所になったそうだ」
「なんか…大変そう」
「別の場所になってからそんなに問題起こってないから大丈夫だと思うけど一応、気をつけて」
「ん?」
ここで疑問に思ったことが2つ。
1つは、気をつけるって…何を?
この学校に来たばかりで生徒会・風紀委員のメンバーしか話してないし、ましてや友達なんていない。
仮に問題を起こすことが出来るとしたら相手に気に入られなかったり、喧嘩を売られるか…ぐらいだろう。
そして2つ目が、なんで会長と同室のままなのか。
「あの…」
「もういいだろ。荷物の片付けもしないといけねーし、ほら行くぞ」
痺れを切らしたのか、龍也は奏斗の腕を掴んで生徒会室を出て行ってしまった。
「おい!まだ話してないことがあるだろ………あのバカ」
「まぁまぁ、落ち着けって。最近、目立つような問題も起こしてないみたいだし、大丈夫だろ」
「そうだとしても、龍也んとこの奴らは過激と言ってもいい。何か問題が起こってからじゃ遅いんだよ。
…それなのに、今のあいつは自分のことばっかりで周りが見えてない…だから心配なんだよ」
「確かにな…でもそれを今の龍に言ったところで何かが変わるってわけでもなさそうだし」
いきなり俺の腕を掴んで生徒会室を飛び出したから何かと思えば荷物の整理をしろ。
そもそもこんな予定じゃなかったんだよ!
とっくに荷物の整理なんか終わって、のんびりとした時間を過ごしてたとこだ。
そんな奏斗の考えなんて気にせず、どんどん歩みを進めて部屋へ行こうとしている龍也。
「引っ張るな!まだ話してる途中だったのに」
「ほとんど終わってただろ?そんなことより荷物の整理しないとダンボール邪魔なんだよ」
「いや、だから部屋変えればいいじゃん。それに元々は一人部屋だったんだし、俺がいると狭くなるかもだし?」
「部屋がもうないんだよ。それにお前、会長補佐なんだから同室になるのが普通だろ?」
「………………………ん?」
誤魔化された気もするけど、ここで言い合っても結局は何も変わらないよな…
俺は、仕方なく着いていくことにした。
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