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18歳以上ですか?
.にしおりをはさみました!
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「…っと、そろそろ帰る、まだいよりの顔見てたいから玄関まで見送って」
「うんっ、僕も久ちゃんとまだいたいから門まで送るっ!」
いよりは体を起こすと脱ぎ捨ててあった服を身につける、いよりの裸が見えなくなっていくのが惜しいのかじーっと澄久が見てくるので『変態』といよりが呟く
「あっ、澄久さんおかえりですかー?」
「…、…あんたまだクビになってなかったんだ」
「久ちゃんっ!…久ちゃんのお見送りしてくるから」
廊下でばったりと会い『いってらっしゃーい』と間延びした声で手を振っているのは使用人の小戸森
二年前から乙藤家で雇っている珠嘉の学生時代の後輩
いより並みに不器用でなんの仕事を任せてもやり遂げたことがない、初めは珠嘉の付き人としてきたけどあまりに仕事ができなさすぎて今は雑用仕事しかしていない
前の仕事でもうまくいかなくてフラフラしているところを珠嘉が拾ってきた
「よくあんなのに給料出せるよなぁ、あの兄さんでさえ『アイツスキクナイ』って嫌悪感抱いてた、人をからかうのは大好きだけど悪口嫌いの兄さんがだぞ」
コーヒーや紅茶を入れさせたら薄い、ぬるい、お菓子を作らせれば生か焦がす、庭掃除をさせれば花を踏むし床掃除をさせればワックスをぶちまけ、電球を変えろといえば手を滑らせて大惨事、免許は持ってるらしいがもちろん誰も怖くて運転を頼まない
失敗例をあげればキリがないけど珠嘉が連れてきた男なので親は追い出さずに放置している、お金をもらっていてまともに仕事ができないなんてできる人間から見たらイラついても仕方ない
なので静彦は視界に小戸森が入るとあからさまに嫌そうにする、いよりがどんな失敗をしてもキャワイイと笑ってる静彦が一切笑わない。
「僕はわりと気があうよ、よく二人で色々失敗してる」
「…、…俺もあいつ嫌い」
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