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恋人契約4にしおりをはさみました!
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恋人契約4
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もうひとつ、気になっていたことがあった。
「あのっ、僕と先輩が付き合うのっていつまでなんですか?先輩が、先輩の好きな人と付き合えるまで?」
先輩は、いいやと首を振った。
「正直、その…好きなやつとは付き合えるかどうかも分かんねぇ。だから付き合えなくても俺とお前の関係は今年度いっぱいだ。3月の修了式の日まで」
「わかりました」
3月までに、先輩が無事、好きな人と結ばれるといいけど。
「ちなみに、立山先輩の好きな人ってどんな人なんですか?」
「僕も気になるなあ」
遥先生も身を乗り出す。
「はっ?うっせぇよ!んなこと聞いてどうすんだよ」
「あ、いえ、すみません。別に名前は言わなくても、どんな人なのかなって知りたかっただけで」
先輩はむすっとしている。
「せっ、先輩の好きな人なら、きっと素敵な方なんだろうなあって」
「…心がすげぇ綺麗なやつ」
立山先輩が、ぼそっと呟いた。
「辛くても、俺とか周りのやつには頼らない。そこがいじらしいと言うか、助けてやれなくて悔しいと言うか」
「そう、なんですか」
先輩は、んと頷く。
「もし付き合えなくても、俺があいつにとってのお助けヒーローみたいな感じになれたらいいなって思ってるよ」
「先輩、その人のこと本当に好きなんですね」
「そうだ。大好きだ」
人にここまで大切に想われてるなんて、立山先輩の好きな人が少し羨ましくなった。
だからこそ。
「僕、頑張ります。立山先輩とその人が付き合えるように、僕にできることならなんでもお手伝いします!だから先輩、頑張ってください」
こうして、僕たちの恋人の練習は始まった。
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