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俺たちの過ち
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その日3人は、いつものように町をウロついていた。
少ない手持ちをゲーセンで使い果たし、どこかでお子様から恵んでもらおうかと物色していたら、丁度よさげなお子様が本屋から出てきた。
髪を無造作に伸ばして、前髪は無駄に長く目を隠している、小柄な小学生?
本と一緒に仕舞おうとした財布がいいとこのやつだったから声をかけた。
むつ「おい、お前」
少年「えっ僕?」
むつ「そうそう、金貸してくんない?」
ビクッとした少年が、むつにビビって一歩下がった。
修二「人類皆兄弟、ちょっとでいいからさぁ」
少年「あの、あの…」
華南「はっきりしろや!」
少年「ひィッ!」
少年が、弾かれたように3人から逃げ出し、3人で追いかける、が、意外に少年は速い。
修二「何あいつ!速いんですけど」
むつ「華南が無駄に吠えるからだろうが!おめーが捕まえろ!」
華南「…わーったよ!」
ところが、少年が角を曲がった所で人とぶつかり、転んだのであっさり追いついた。
?「がんりゅう君」
小学生?の少年に下敷きにされた男の子が名前を呼び、彼らが知り合いであることが分かると3人はシメタと思った。
ぶつかられた奴も、小柄で中学生みたいな感じだし、その男の子を抱き起こそうとしている、連れの眼鏡も強そうには見えない。
さっさと金をぶんどってカラオケにでも行こうと、軽く考えてた。
脅したら、少年は知り合いを巻き込みたくなかったのか、すぐに財布を出してきた。
少年「ぼ、僕の財布、あ、あげる」
むつ「ありがとよ」
むつが財布に手を伸ばすと、眼鏡の奴が何かでむつの手をはたいた。
ーパチンー
むつ「ッ…てめぇ!」
眼鏡「子供の財布じゃ少ないでしょう?」
むつ「ぁあ?!…オッ!」
凄んだむつが、眼鏡の奴の手の中のお札を見て顔色を変える。眼鏡が手にしていたのは一万円札の混ざった数枚のお札だった。
少年「あっ、だ、だ、ダメです」
割って入ろうとした少年を眼鏡が押しのけ、背中に隠す。
むつ「くれるってーなら貰うけどよ、まだあんだろ?」
その言葉を受けた眼鏡が、手に持っていたお金を3人に向かって投げつけ、お金が道端に散らばった。
3人「「「なっ!」」」
3人は慌ててお金を拾おうとした
だって一万円だよ?
眼鏡「走って!!」
眼鏡の合図で、カモたちが走り出す、お札を拾おうとしてかがんだ瞬間だったので、反応が遅れた。
しかし、むつと華南が反応して、奴らの跡を追った。
華南「待て!!」
むつ「待ちやがれ!!」
その場に残ったのは、修二。
彼は散らばったお金を全て集め、焦ることなく冷静だ。
だって、キレちゃった2人から逃げられるなんて思わないもの。
??「随分ふざけた事してるんだね」
不意に後ろから艶っぽい声がして背筋が寒くなった。
その一瞬で悟った。
修二の後ろにいる人物の、ヤバイ殺気を…。
とっさに、修二が背後とは反対に飛び退き反転して距離をとる。相手を見ようとしたが、強い衝撃きが背中を襲い、自分がうつ伏せで地面に叩きつけられ、手を後ろに取られて関節を決められていることに理解が追いつかず、固まった。
だって修二は空手の有段者だ、どうやってうつ伏せにされたかも分からないなんて、ありえない経験だった。修二の腕を捻り上げてる人物は妖艶に笑った。
??「僕のものに手を出したらどうなるか、教えてやるよ」
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