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俺たちの恋心〜むつ〜
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つよし拉致事件から2日。
俺はイライラしていた。
何故?
修二の野郎がまた俺を避けてるからだ。
どんな風に?
んー、目を合わせない。
体が触れないようにしてる。
顔赤いからこないだの風邪悪化してるんじゃないかと思って、休めって言っても聞かない。
そのくせ保険室に消える。
反抗期か?
恋人になる前に戻ったみたいだ。前の時は華南が恋人になればソレは治るとか言ってたけど…今は恋人だし、華南に言ったら「しばらくほっとけ」って笑ってやがる。
華南だって避けられてる癖に。
そりゃ、一昨日の夜はヤり過ぎて修二の奴ヘロヘロで悪かったと思ってるけど…アレは修二のためにヤったわけで、華南が暴走したのは華南の性欲のせいだ…
それに…どうして俺や華南に触られるの嫌がるのに、クラスの野郎共には触られても平気そうにしやがる…
避けるんだったら全員避けろ!
田中「…くん、柴田君」
むつ「あー!?」
田中「ヒーッ!!」
呼ばれた声に振り返ると、瓶ぞこ七三の田中が青ざめて俺の後ろに立っていた。
今は体育の授業中。
夏休み前に行われる体育祭のプログラム、組み体操の練習中。
俺は自分で言いたかないが、クラスで1番チビだ、だから人間ピラミッドの時は1番上だから暇で暇でしょうがない。
修二は176cmでクラスでも高い方だが、体重が無いから下から二段目、しかも真ん中。
体操着姿の色っぽい修二が四つん這いになってクラスメートに囲まれてる図って…なんだか胸糞悪い…
最高に不機嫌な俺のところへ、田中が声を掛けてきた。
田中「し、柴田君、あっちで、てっぺん3人で練習しよう?」
むつ「必要ねぇー」
田中「…でも、土台はまだまだ時間かかりそうだから、バランス取る練習を…」
むつ「必要ねぇーって!」
田中「ヒッ…」
俺の不機嫌な声に、田中は縮み上がり、後ずさる。てっぺん役のもう一人が肩を叩いて慰めているが、どうでもいい。
ードサドサドサ
田中に気を取られていたら、土台組が崩れてぺしゃんこになっていた。
うわ、修二が潰れてる…
もみくちゃになってクラスメートの下敷きになってる修二に、俺のイライラはさらに加速する。
なんだ…なんでこんなムカつくんだ。
克哉「わりー修二、平気か?」
修二の上に乗っかってた克哉(かつや)が体をどかして、腕を引っ張って起こしてやる。
修二「サンキュー克哉…しかし、うまくいかないなぁ」
克哉「うちのクラス運動神経悪いの集まってないか?」
修二「…帰宅部は、多いな」
克哉「なぁー修二」
修二「あ?」
克哉「お前なんか香水つけてる?」
修二「僕ちゃん?つけてなーい」
克哉「なんかスッゲーいい匂いすんだけど」
修二「は?」
克哉が、肩に手をおいて鼻を修二の首元に近づけてクンクン鼻を鳴らし、修二が右手で克哉の鼻を抑えた。
修二「くすぐってーよ」
克哉「あ、髪か、髪から臭った」
修二「ああ…そういえば…」
むつ「修二!」
気がついたら、うっかり修二の名前を呼んでいた。
修二と克哉がこっちを見てるが、特に話のかける内容は無い…
修二「な〜に?むつ」
いつまでも話し出さない俺に、修二が首を傾げた。
ヤバ…
むつ「っ…、暇だから早く完成させろよ」
修二「へ〜い、むつも田中達と練習したら?」
むつ「俺は運動神経良いから必要ないんだよ」
修二「ですよねー」
会話は普通。
でもそばにいたがらない、昨日も帰ると言う修二を無理やりうちに引きずりこみ、同じベットで寝た。
朝起きたら、布団にいないから焦ったが、シャワーを浴びてただけで、一緒に登校した。
キーンコーンカーンコーン
ーガラガラ
4時間目が終わり、昼休みに入ると、屋上に購買のパンを持った華南が現れた。
華南「腹減ったー…あれ、むつさん超不機嫌」
むつ「…」
屋上に修二の姿が無いので、すぐに原因がわかって、華南はニヤニヤしながらむつの隣に座った。
華南「昨日、俺の忠告を無視して家に連れ込むからだよ」
むつ「うっせーエロ魔人!昨日はなんもしてねーよ」
華南「今日、家帰ってゆっくりさせりゃー明日には治ってるって」
可笑しそうに笑う華南を睨みつけ、何故そんなに余裕なのか考える。
テクか?テクなのか?
むつの受難は続く…
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