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男子高校生の俺たち〜華南〜
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俺とむつがワタワタしていると、扉をガンガン叩いてきて谷崎が開けるように叫んでる。
焦って着替えようとして立ち上がろうとした修二が、真っ赤になって動かなくなった。
修二「…っ〜〜。」
立ってヤったせいで、修二の膝が笑ってる。動けそうにない修二に、俺は慌てて短パンだけ履かせて、とりあえずマットを立てかけた裏に道具と修二を隠す。
俺の合図を待って、むつが倉庫の内鍵を外した。
ーガラガラ
谷崎「柴田ぁー、…橘ぁーお前もか?、2人して授業サボって何してるのかな?」
むつ「はは」
谷崎は入り口横に立つ、むつの肩に腕を回し、耳元で低く唸る。
谷崎「臭うなぁー、お前ら学校でタバコか?いい度胸だ、面貸せや」
むつ「は?俺らじゃねぇーよ!」
谷崎は倉庫の中に一歩踏み入ったが、それ以上入ってこないで、むつを引きずって出て行く。どうやら修二のことは見つからずに済みそうだ。
しかしまずい、マットの裏の動けない修二を置いていくのはまずいだろ。
華南が渋ってると、肩を組んだままの谷崎とむつが倉庫を出たところで立ち止まり、むつの金髪の頭をぐりぐりしてネチネチ説教されてる。
華南は後ろ髪ひかれたが、ここは一旦谷崎について行くことにして、倉庫を後にした。
谷崎の長い説教から開放され、修二を迎えに行ったら。倉庫はものけの空で修二の姿はなく、むつの携帯に短く《帰る》とだけメールが入っていた。
ヤベ、怒ってる。
そりゃそうだ。
その日、むつと2人で修二の家へ寄ったが、修二は居なくて、修二に電話したら何故かアヤちゃんが出た。
忽那『修二君が忘れていったみたいで…預かっておくから明日取りに来るように言っておいてください』
??
さっき《帰る》って打ってから保険室のアヤちゃんのとこに行ったのか?
具合でも悪くした?
しばらく修二の家の前にいたが、修二は帰ってこなかった。
とりあえずメモをポストに突っ込んで、むつの家に引き上げる。
修二から夜7時頃、《携帯受け取った、また明日》とメールがあり、顔を出さなかったことをむつがブツブツ言っていたが、次の日修二はメチャクチャ怒ってて、しばらく口聞いてくれなかった。
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
倉庫での出来事から2日、修二は学校で体に触るのを極度に嫌がった。
仕方ない、もうちょっとで見つかるところだったんだ。
昼休みになり、購買のパンを買いに歩いていると、前方から見知った顔が歩いてきた。
克哉「おっ、今から飯の調達?」
華南「おう、まー、あんまお腹減ってねぇーけど、お前のクラス今大変じゃねぇ?」
克哉「おー、大変大変、修二とむつがご機嫌斜めで荒れる荒れる」
華南「やっぱり」
克哉「…なぁ華南。ちょっと話せる?」
いつも明るい克哉の顔が少し曇り、気になったので、話を聞くことにした。
今井克哉(いまいかつや)
1・2年で同じクラスだった奴で、今でも交流がある。
むつのことを恐れず普通に接することができる、数少ない友達だ。
茶髪の髪を綺麗に流してセットして、おしゃれで陽気な男。
実家の仕事が接客業のせいか、クラスのどんな奴にも話しかけ友達が多く、見た目は派手めだが成績も良く素行も良いため、教師と交流もある学校の情報通。よく言えば面倒見がイイ、悪く言えばお節介だ。
克哉は人の来ない部屋を選んで俺を引き入れ、辺りを気にしながら小さな声で話し出す。
克哉「なぁー華南、噂なんだけどさ…、修二とアヤちゃんがデキてるってマジ?」
華南「はぁああ!!??」
俺は驚きのあまりデカイ声を出し、開いた口が塞がらずにいると、克哉は華南の顔をまじまじ見つめて続ける。
克哉「こないだ、アヤちゃんが修二を担いで職員用トイレ連れ込んでヤってたって…」
華南「な!デマだよ!なんだその噂!」
克哉「デマなのか…」
なんだその噂!俺たち昨日もシたけど、修二に、変わった様子はないし、キスマークも俺たちがつけたのだけしかなかった。まぁ、学校では無視されてるけど、むつが迫ると修二は甘いっていうか…。
確かに修二は必要以上に保険室出入りしてるけど、今は俺とむつのだし。
克哉「実は他にもあるぜ、…むつが谷崎とデキてるってーのもある」
なんだと!?谷崎!?
あの筋肉ムキムキヤンキー教師が俺の可愛いむつと!?
華南の妄想が、タンクトップ筋肉ムキムキ谷崎がむつに馬乗りになり制服のワイシャツを破り捨てさせる。
むつ『やめろ!』
谷崎『不良が純情ぶるなよ』
うおーーー!!谷崎ィーー!!
噂でも耐えられない!!
華南「ありえねぇー!!」
克哉「だよな、付き合ってんのお前だもんな」
華南「そうだよ!俺が付き合っ…」
克哉「…」
華南の響きわたった声が消えて、辺りがシーンと静まり返る。我に返った華南はソロリと克哉を見るが、克哉はニコニコ笑っていた。
華南「何の冗談だ?」
克哉「いや、見てれば分かるし」
華南「だから何の冗談だよ」
克哉「いや、別に首突っ込むつもりはねぇーんだけどさ、ちょっとそろそろまずいかなぁーって」
華南「何が?」
ニコニコ笑ってた克哉が、意味ありげに首を捻り、俺の顔を覗き込む。
克哉「最近、艶ってーの?むつも修二も色気半端ねーし、何か気怠そうに学校来て隙だらけで、狼に狙われてるぜ?とくに、むつ」
華南「はぁ?」
こいつ、前から感はいい方だが、まさかむつを、狙ってんのか?
克哉「修二と2人して妖しい雰囲気だし、谷崎と体育倉庫から肩組んでイチャイチャ出てきたの見たやついたり、まぁ、理由はそれだけじゃねぇーけど、体育祭のクラス応援団、谷崎に押し付けられてむつが入ってるんだけどさ、衣装がチアガールでさ」
何ィ〜!!聞いてねぇー!!
克哉「今まで狙われても自然と威嚇出来てたけど、近郊が崩れた?最近ヤベーよ、むつにラブレター書いてる奴がいるぜ?」
華南「はぁ!?ぶっ殺す!誰だそいつ!」
克哉「ん」
克哉が華南の前に右手を出した。
華南「なんだその手」
克哉「情報提供と口止め料」
華南「金取んのかよ」
克哉「いや、スペシャルバーガーセットで手を打とう」
克哉は人懐っこい顔でニンマリ笑った。
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