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俺たちの選択肢〜華南〜
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目が覚めた時。
そこには真っ白なカーテンがあった。
靄がかかったみたいに盲ろうとして、ココが何処か分からなかったが、強烈な後頭部の痛みに意識がはっきりとしてきた。
華南「痛ってぇ〜」
北斗「華南!」
白いカーテンしか見えなかったのに、そこにパッと北斗の顔。なんだか疲れて見える。
華南「北斗…その顔どうした?」
北斗「どうした?は、コッチの台詞だし馬鹿兄貴!」
華南「は?」
状況が上手く掴めなくて、体を起こそうとしたら、頭が痛んで、体もあっちこっち痛む。
見渡した景色に、自分が病院にいることに気がついた。
華南「あれ?どうしたの俺…」
北斗「覚えてないの?」
華南「えっと…」
北斗「昨日階段から落ちたんだよ」
階段?
昨日は…、むつと修二と出かけて…、俺は面接に行って…。
…そうだ、修二を家まで送ったんだっけ…
それから…
それから…
あっ、コンビニであいつらを見かけたんだ!
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帰り道にコンビニの前を通ろうとしたら、コンビニ前にうんこ座りでたむろしてるイダテとヤナギに遭遇した。
イダテ「うお!?出た!!」
俺の存在に気づいたイダテが騒ぎ怯えたように後ずさる。
俺は面倒臭いのに見つかったとため息を漏らしたが、イダテが絡んでくる様子はなく、俺は俺で2人を無視してコンビニの中に入る。
シマ「いらっしゃ…うわ!出た!!」
中に入ったらコンビニ店員のシマがいて、イダテと同じように驚いて後ずさる。
うわっ、ココッてシマが働いてるの?めんど癖ェ…
回れ右して、何も買わずに店を後にしようとしたら、後ろからヤナギが不機嫌な声を出した。
ヤナギ「おい!無視かよ!」
華南「…あー、俺、今機嫌悪くて…」
イダテ「やめろよ!もう絡むなって言われただろ?!」
イダテの言葉にハッとする。
そういえば、こいつら、むつと修二に好き勝手したんだった。もうなんか、この2ヶ月色々ありすぎてすっかり忘れてた。
最近見ないと思ったら、そういえばこいつらマキに調教されたんだっけ…
…。
調教って…そういえば…こいつらの場合どうなったんだろう?こいつらも3人でセックスさせられたんだろうか?
想像するのはキモいけど、なんかすっごい気になる…
ヤナギ「こいつは関係ないだろ?ちっこいのに手を出すなって言われたろ」
イダテ「イヤイヤ早まるな、こいつらはお気に入りのオモチャだっつってたろうが!手ェ出してあいつが来るなんて俺はごめんだぞ!」
おーおー、イダテのやつ超ビビってんじゃん、「オモチャ」って単語に引っかかるが…。奴なら言いそうだ。
一体何したんだマキのやつ…知りたいような…知りたくないような…。
シマ「え?橘あの人の知り合いなの?連絡先知ってんの?!」
華南「まぁ…」
あのビビリ具合だったから、知り合いだって言った方がかたずくかと思ったら、シマが頬を染めながら店内から飛び出してきた。
シマ「マジ!?連絡先教えてよ!」
華南「は!?」
シマ「ダメ?じゃあ俺が会いたがってるって…」
華南「バカじゃないの!?そんなことしるかよ!自分でなんとかしろ!」
シマに掴まれた腕を振り払い、シマと距離を取る。シマの目は、乙女みたいにキラキラ光って完全に恋する目だ。
うわ!〝アノ〟マキに惚れたの??
ありえねぇー、そりゃ男にしとくの勿体無いくらい綺麗だけど…、中身は調教師(アレ)だぜ!?
ヤナギ「シマ!」
シマ「なんだよ、邪魔すんなよヤナギ!お前はいいよな、いつでも眺められるところに相手がいて!」
うわ…何々!?ヤナギの奴顔真っ赤じゃん!?相手?相手ってまさか…イダテ?
ヤナギ「余計なことペラペラ喋るんじゃないよ!」
シマ「そうだ、華南はまだ修二と付き合ってんの?別れた?」
…。ん?何故そこで修二の名前が出てくるんだ?
ヤナギ「シマ〜!てめー!」
ヤナギがシマの胸ぐらを掴んで言い合いを始める。
ヤナギの奴……だから…修二にやたら絡んだのか…こいつ、修二のこの狙ってやがったのか…
忘れていた怒りが、ふつふつと湧き上がり、シマと言い合いを続けるヤナギの後ろに立って、拳を握り込む。
俺の指の関節がボキボキ鳴ると、ヤナギがゾッとして背筋を伸ばした。
華南「ヤ〜ナ〜ギぃ〜、てめー…」
ヤナギ「ッ!わわっ!?やめッ…」
華南「問答無用」
ーバギッ!!
俺はヤナギを成敗してコンビニを後にする。去り際、イダテが「あいつにいうのだけは勘弁して!」っと叫んでいたが、一層のことチクった方がいいかもしれない、「修二が狙われてる」っていやぁー、マキは動くんじゃないだろうか…
マキが俺たちを気に入って、からかってるのは一目瞭然、その中でも修二は1番気に入ってるだろう…、考えたくはないが、マキは修二が好きなんだろうか?それともお気に入りの中のお気に入りってことなんだろうか?
謎だ…。
しばらく悶々と歩いていると、ふと、違和感に気がついた。
誰かに…つけられてる?
闇の中に…影が…、一つ、二つ…三つ?
イダテ達とは違う…
もっと黒い…
まさか…
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