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番外編27ひと夜咲く純白の花の願い
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マキは、いつの間にか百目鬼を抱きしめたまま眠ってしまっていた。
2人の静かな寝息に、時間は過ぎ、22時を回った頃、蒸し暑さに、百目鬼が目を覚ます。
分厚い布団を被って大量の汗をかいていた。
布団をどかそうとして、マキに抱きしめられているのに気づき、自分がマキの服の中に手を突っ込んで抱きしめ返してるのに驚いた。
まさかまた!?
酔って襲ったのを思い出し、慌てて起き上がる。
マキも百目鬼もきっちりズボンを履いていて、拘束の跡もない事を確認して、百目鬼は心底ホッと胸を撫で下ろし…改めて気づく…。
マキと…抱き合ってた…。
百目鬼が固まっていると、マキが目を覚ました。
マキ「ん…、あっ!百目鬼さんごめん!寝ちゃってた。百目鬼さん大丈夫?」
慌ててマキも起き上がり、百目鬼の熱を見ようと首に手を当てた。
汗びっしょり、でもよかった、熱が下がりだしたのか。
手に触れた体温は、寝る前に抱きしめた時と全然違ってちょっと熱いくらい。
体温計を取ろうとしたら目がズキっと痛んだ。
痛たッ…、コンタクトしたまま寝ちゃった。
もう外して捨てちゃおう。
使い捨てなので、直ぐにコンタクトを外してゴミ箱に捨て、目を擦る。ジュピター色の瞳が少し充血して赤くなってしまっていた。
マキ「百目鬼さん、はい、タオル。それと冷却シート変えようか、あと熱計るね」
僕がテキパキと百目鬼さんの熱を計ろうとしたら、体温計を素早く奪われた。
百目鬼「ッ!自分でやる!」
何故か慌てた様子の百目鬼さん。
体温計を奪って僕に背を向け、布団を引っ張り体育座りに丸まった。
あー、はーん♪
百目鬼さんの行動にピンときて、ニヤニヤが止まらない。
ーピピッ
体温計を貰って見ると、37度5分。
よかった下がった♪これなら、体を拭くんじゃなくて、サッとシャワーでもいいな。
でも、その前に…
マキ「百目鬼さん♪、僕が抜いてあげる♪」
百目鬼「は!?」
マキ「この体温ならサッとシャワー出来るよ、でもサッとだから、抜く暇ないよ」
百目鬼「トイレでする」
マキ「ふはっ♪トイレで今から抜きますって宣言してからするの恥ずかしくない?」
百目鬼「グッ…」
マキ「それに僕が居候してるせいで抜けなかったんでしょ?雪哉さん呼んだのに出来なかったもんね」
百目鬼「いや、それは…バッ!触んな!や、やめろ」
動揺する百目鬼さんの股の間にスルッと潜り込んで股間を掴むと、それはかなり立派になっていた。
マキ「百目鬼さんが悪いんだよ♪」
抱きしめたりするから…
百目鬼「は?!おい!うっ…」
百目鬼さんは本調子じゃ無いからか、切羽詰まってるのか、僕が百目鬼さんのを咥えると、僕の髪を掴んだまま大人しくなった。
凄い…、咥えただけなのに、もう血管浮き出てんじゃん…。
マキは咥えこんで得意のディープスローすると、百目鬼のものがビクッと質量を増す。
百目鬼「ッ…やめ…ろ、バカが…」
僕のテクで百目鬼さんの息が荒くなる…もっと、気持ちよくしてあげたい…
フフッ、終わったら殴られそう。
仕事モードに徹しようとしても、百目鬼のものだと思うと、マキはだんだん自分の体が熱くなるのを止められ無い。いつもなら、もっと客観的に奉仕出来るのに、百目鬼の反応の良いところを見つけるとマキはたまら無い気持ちになっていく。
あっ、ヤバイ…、百目鬼さんを早くイかさないと…僕のがヤバイかも…
さらにスピードを上げ強く扱く。
マキは素早く口を上下に動かして、喉の奥まで咥え込み、キツく吸い上げた。
百目鬼「くッ!」
ドプッと濃いものがマキの口内に吐き出され、それを零さないように百目鬼のものから口を離した、ベッド側にあったティッシュに吐き出しゴミ箱に投げる。
百目鬼は肩で息していて、1度出したのにまだまだ元気だ。
マキ「ありゃ、一回じゃ収まりそうも無いね。もう一回してあげるね♪」
マキが手を伸ばすと、突然、百目鬼がマキの頭をガッとベッドに押さえつけた。
百目鬼「ふざけやがって…」
マキ「あは♪やっぱ怒られちゃった」
百目鬼「怒られると思うならやんじゃねぇ」
マキ「だってぇ、百目鬼さん寝ぼけて僕を抱きしめて離してくれないからぁ〜♪」
百目鬼「ぐッ…。お前、馬鹿なんじゃ無いのか?俺に何されたか覚えてねぇのか!」
マキ「覚えてるけど、アレは百目鬼さんのせいじゃ無いよ、こないだのも、その前のことも…」
〝1年半前〟のことを指してるんだと気付き、百目鬼が眉をしかめる。
マキ「百目鬼さん、暴走壁コントロール出来るようになってたんだね」
百目鬼「…なってねぇよ、必死で抑えてんだ」
マキ「どうして?雪哉さんならマゾだし、大丈夫じゃないの?それに気持ちが通じ合えばきっと…」
言いかけたところで、胸ぐらを掴まれ、睨みつける百目鬼の顔が目の前に来た。
百目鬼「簡単じゃないんだよ。お前に何が分かる。俺は、好きになった奴を大切にしたいんだ」
百目鬼の真剣で悲しそうな眼差し。
マキは黙ったまま真剣に見つめ返した。
百目鬼「お前何様だ。ちょっと勘が良くてセックスが上手くて何人もくっつけて回ってるか知らないけどな。俺は、必死で真剣に相手を大切にしたいと思って踠いてんだよ!」
苛立った猛獣に、まるでそれを宥めるように、静かで優しいトーンでマキは諭す。
マキ「…大丈夫、百目鬼さんは相手を大事に出来るよ」
その、何もかもを知ったような口ぶりが百目鬼を苛立たせる。
そんな簡単じゃない。簡単だったら、修二にあんな仕打ちしないで済んだ。
百目鬼「だから、てめぇは何様なんだ。お前、俺が昔何したか知ってるし、こないだ酔って酷い抱き方したのも分かってんだろうが!」
マキ「抱かれたから分かるよ。百目鬼さんは好きな人に愛されたいだけなんだ。心から愛して求めて欲しいんだ、だけど信じてあげられなくて、泣かせて求められようとする。相手が泣いたらやっと安心できる…」
百目鬼「ッ!」
どんなに怒鳴って脅しても、マキのジュピター色の瞳は静かで優しい眼差しをして、ズカズカ心の中に入り込む。
あまりに的を得てる言葉に、言葉につまり、同時に抑えようの無い怒りが湧いた。
百目鬼「俺を暴いて楽しいか」
マキ「…僕は、百目鬼さんが早く幸せになれば良いと思ってるだけだよ」
百目鬼「…だから雪哉とくっつけようとしてるのか、俺をお払い箱にするために」
マキ「おはら?……」
一瞬何の事か分からず言葉が出ないマキを、百目鬼は畳み掛ける。
百目鬼「違わねぇだろ!お前はなんだ!修二の安全のために、俺を他の誰かとくっつけようとしてるんだろ!」
あまりの解釈にマキは驚いた。
修二の安全?そんなの考えもしなかった。
だって百目鬼さんは、修二をどうこうなんてもうしない、百目鬼さんは修二を大事にしたいだけだ。諦めは付かなくても、彼を思う気持ちは、もう凶悪ではなくもっと温かいものになってる。
この一週間一緒にいてずっと感じてた。
確かに、雪哉さんとくっつけようとした…、でもそれは、百目鬼さんの側に誰かいて欲しくて…、百目鬼さんが幸せになればって…
マキ「違う、修二は関係無い。それに百目鬼さんはもう修二を傷つけたりしないでしょ?僕はただ百目鬼さんと雪哉さんが一緒にいるとこ見て良い感じだなって思って…」
百目鬼「雪哉は良い奴だ、もしかしたらあいつとだったら付き合っていけるだろ…、でもな、俺の気持ちは俺のもんだ、誰を気にしてようと誰を好きだろうとお前にどうこうされたくない。修二のこともお前が知ったようなことを言うんじゃねぇ、簡単じゃねぇんだよ、どんなに時間がたとうと修二の傷は消えない!俺がやったことは消えないんだよ!」
マキ「百目鬼…さん…」
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