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〔裏番外〕狂愛♎︎純愛23
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マキの頭を押さえつけ、服を剥ぎ後ろに指を突っ込んだら、そこは柔らかく熱かった。
この数日マキと俺はSEXしていない、なのに、緩んで誘い込むようにうねった。
怒りだけが俺を支配して、マキを後ろから無茶苦茶にする。
その間散々怒鳴って罵った。
ほとんど何て言ったか覚えてはいない。
煮え滾る言葉を思いのまま口にする。
いつもそうだ。俺は、いつもこうやって大切にしたい人間を傷つける。
傷つけて、泣かせて、それでも好きだと言われた時、本当に俺が好きなんだと安心する。
もう駄目だ、このままじゃ、マキを壊してしまう。
俺の気持ちは狂愛でしかない。
百目鬼「お前は、健気なこと言っといてフラフラと、俺とシてない間、他でいじめつもらってたんだろ!そうじゃなきゃお前は満たされないのか!俺を怒らせて楽しいのか!」
高揚して濡れる体をしならせて、喘ぎ泣くマキは、首を何度も振った。
俺はその姿に興奮し、更に乱暴に犯しながら、胸が締め付けられて益々苛立つ。
マキの妖艶で悲痛な姿に息を荒げてピストンを早め、興奮して快感を貪る自分を殺してしまいたい!
百目鬼「こっちはまともに付き合おうと我慢してやってんのに!」
穏やかで普通な人間に、なれるわけもない。
俺の中に、そんな愛情など存在しないからだ。
穏やかに寄り添えば満足できる純愛は
俺の中に存在してないんだ!!
ーピリリリン、ピリリリン、ピリリリン
狂気に狂う俺に、冷たく響く電子音。
それは、奏一の調査関連の人物からの電話だった。
サッと血の気が引き、目が覚めた。
自分のしている事を認識して、息が詰まった。
目の前には、俺に乱暴され、トロトロに蕩けて喘ぐマキの姿が映る。
荒い息、あれだけ酷く扱われたにもかかわらず、マキは何度も達してその下半身を汚していた。俺を咥え込む蕾は、まだまだ俺を離したくないと締め付ける。
マキは、満足したようだった。
冷めた瞳でマキを見下ろしながら、携帯をとった。
百目鬼「どうした」
それは、奏一の店の妨害を企てたのが〝瀧本〟である、という電話だった。
百目鬼「分かった直ぐに行く。いいか、俺が行くまで隅にいろ、〝奏一〟には言わなくていい、あいつは短気だから俺がそいつを調べてからだ、奏一には俺から説明する」
身支度するために、マキの中からまだ硬い俺のものをズルッと引き抜く、マキはビクンッと身を震わせ、名残惜しそうに、悲しげに俺を見上げた。
せっかく止まった暴走なのに、マキの瞳はまた俺を煽る。
マキを無視して身支度し、奏一に電話した。マキに酷い仕打ちをした直後に、かつて酷い仕打ちをした奏一に電話してる。
俺はとんでもないクズ野郎だ。
百目鬼「もしもし、奏一、少しいいか、明日、話しがあるから時間を作って欲しい」
かつての軽蔑と憎しみの籠った奏一の声は、今は頼りにしてるありがとうと穏やかな声だ。
奏一、すまない、俺は変われなかった。
百目鬼「分かった、夕方だな…。奏一、都合が悪くなったら時間の融通は利くからいつでも連絡してくれ」
何もかもを壊して歩く、でもせめて、瀧本から、奏一とマキを守ることだけはしたい。
マキには一切声を掛けずに家を出た。
裸で置き去りにされたマキは、もう俺から逃げるんじゃないか?
それとも、また声を殺して泣くのだろうか?
後悔にさいなまれるのは、いつも全て終わってから。
それでは反省したことにもならない。
そんな俺を、俺は許せない…
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厄介なことが分かった。
証拠は何もない、現段階では推測だが。
瀧本は、奏一に直接仕返しできないから人を雇った。その雇われた人物は、元ヤクザ、今は自称ボデーガードなどを請け負う堅気の会社。そこが本当に動いてて、この件が下手に拗れたりしたら、最大に厄介なことになるし、マキも狙われてる可能性がある。
もう、マキには勝手な真似は許されない。
朝方、自宅に戻った。
マキが居なくなってるんじゃないかと思ったが、マキは寝室のベッドにいた。
今怒ってるのを利用して少し遠ざけよう。
明日、奏一に瀧本に何かしたか確認して。その答え次第では、マキをしばらく事務所に来させない方が良いかもしれない。
俺は、マキに悟られないように背を向け、ベッドに横になった。
マキ「ごめんなさい…」
百目鬼「…」
今にも消えそうな声で、マキが俺の背中に話しかけてきた。
マキは、ポツリポツリと心情を口にした。
さっき〝嫌だ〟って言ったのは、俺が嫌なんじゃなくて、セックスをしない方がいいって思ったからだと…。
マキ「百目鬼さん…、僕とシても、終わってから後悔してるでしょ?百目鬼さんのこと好きだから、僕はいっぱいシたいけど、百目鬼さんは、違うでしょ?だから…。百目鬼さんに跨るの我慢することにしたんだ」
なんだそれ…
マキ「百目鬼さんからセックスしたいと思ってもらえるまで…自粛しようと…。
でも、僕は百目鬼さんのこと考えるだけでシたくなっちゃうから、オモチャで毎日ヌいてて…。頭ん中抱いてもらうことでいっぱいで…。だから、嫉妬してもらえて嬉しいとか思っちゃって…ごめんなさい…」
お前ってやつはどうして…
そんななんだ…
マキ「それと、結婚式場に居たのは、僕の育ての親の叔父さん。偶然会っちゃって、泣かれた…。僕…家出してるから…」
ッ!!
やっぱり。
マキ「僕は、百目鬼さんと付き合ってから、百目鬼さん以外、誰ともセックスしてないよ。僕は、百目鬼さんのことが好きだから…。
百目鬼さん…、ごめんなさい。我慢させてごめんなさい、僕、いい子になるから」
掠れた悲しそうな声の訴えに、心が軋む。俺の暴走が、またこうやって人を傷つけてる。
いい子になるな…。
それじゃお前が我慢しるだろ…。
雪哉『神がどんな風にマキ様を大事に思ってても。神は、そのマキ様に、〝俺の気持ちを考えない、自分の快楽を優先するマゾ野郎〟って言ったもどうぜんじゃない?』
違うんだ。
俺はマキをそんな風に思ってない。
俺は普通になりたいだけだ。だけどお前といると、訳のわからない感情に苛まれて、暴走しちまう。お前はそんな俺を、〝大丈夫〟と許すけど、俺はどうしていいか分からない、俺は暴走する俺を許せない。お前が心優しい寛大さで俺を許して受け入れようとしてくれるのは分かってる。だけど、俺は、その暴走壁で修二を犯し壊して、奏一を傷つけた。修二に許して貰えた今、俺は俺を許しておけない。修二に許してもらうなら、俺は改心するべきだ…。
俺に改心させてくれ。
お前といると、暴走する。
お前の無邪気さも、無垢な心も、泣き顔を見せたくないと突っ張る姿も、可愛くて仕方ない。それなのに、大人びたことを言ったり、俺を好きだと言いながら、俺の過去を救い上げてくれたお前が愛おしい…
だけど…、お前を見てると俺は普通じゃいられない……。
お前を泣かしてドロドロにしたいと思っちまう、大人びてヘラヘラ笑うお前を剥ぎ取って、素っ裸にひん剥いて、無茶苦茶にしたい。
違うんだ…。
俺は、マキの幸せそうな笑顔が見たい。惚れ薬で俺を好きだと言いながら、幸せそうに笑ったお前が見たい…。全てを俺に預けて幸せそうに笑うお前が欲しかった。
だけど…。
幸せに笑うお前も…
お前を幸せにする俺も…
存在しない…
存在しないんだマキ…
俺の中に、お前を想う綺麗な純愛は存在しないんだ………
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カフェで奏一に会って、瀧本の前歯を折ったのが奏一だと確認した。
瀧本が、奏一に嫌がらせした理由が明白になった今。奏一の件に瀧本が関わってるとマキに漏らすわけにはいかない。
マキを遠ざける必要がある。
マキの笑顔を守れなくても、せめて、マキの身の安全くらいは守りたい。
そう思い、マキへメールを送った。
《しばらく忙しい、事務所に来なくていい》
《了解しました。こないだはごめんなさい。お仕事頑張ってください》マキ
マキからのメールは、珍しくなんの飾りもないメールが返ってきた。
そんなことにも気づかないなんて、マキの何を見ていたんだ…
この時の俺は、このタイミングのこのメールが、マキに与える影響を知らない……
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