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18歳以上ですか?
やっぱり。にしおりをはさみました!
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やっぱり。
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グラスに緑茶を注いでリビングに戻ると、2人は携帯を触っていた。
「ん、なにしてるの?」
2人の前にグラスを置きつつ訪ねる。
「連絡先交換してる。」
「そう、僕もいい?」
携帯を持ったのはつい最近だから蒼の連絡先は知らない。
「ん、もちろん。交換しようか、メッセージアプリいれてる?」
メッセージアプリ....
あ、あれかな。
「うん。あるけど、あんまり使い慣れてない」
「ん、それでもいいよ」
そして蒼と連絡先を交換して、僕もソファーに座る。
「じゃあ、詳しい話、聞かせて。」
蒼にそう促され、真と2人で出会いから今に至るまでを説明した。
蒼は驚いたり怒ったりしながらもゆっくり聞いてくれた。
「そう、それで今に至るわけね。」
そして少し考え込むような素振りをみせて、僕に、
「遥、今幸せ?」
そう尋ねた。
そう尋ねられ、僕はゆっくりと
「うん。温かいご飯があって、お風呂にゆっくり入れて、ふかふかのベッドで寝れて。すごく幸せ。なにより、真は僕が何かを失敗しても怒らない。すごく優しくて、いつも僕のことを考えて行動してくれる。
こんなに幸せなのはすごく久しぶり。」
そういった
大好きな真と一緒に、穏やかな生活を送れることが何より幸せ。
「そっか。ならいいんだ。」
だからね。
「今度は僕のばん。僕が不安定な時に支えてくれて、また僕のところに帰ってきてくれた蒼のために、蒼が幸せだって思えるように頑張る。」
「うん....ありがとう。」
「ふふ、待っててね。」
「2人とも妬けるなぁ....」
それまで静かに話を聞いていた真がそうつぶやく。
「ん....妬けるって?」
「まぁ、そっか、真は遥のこと好きなんだもんね。そんなに長い付き合いわけでもないのにかなり仲良いからね俺たち。」
まぁ....言われてみればそうだが....
「蒼と真はそもそも僕の中での認識が違うよ....?どっちも大切な人なのは間違いないけど、蒼と一緒に寝たいとは思わない」
無理。そもそも蒼とではベッドで寝れないと思う。
「なに?2人とも一緒に寝てんの....?」
「そこ?」
「うん。あの遥が....?人と一緒に寝れたんだ....って感じ。」
そこか....でも確かに誰かと寝るなんて恐ろしくて出来なかったからな。
ほんと、真だけ。
「ん....真、だけ....」
言うのが恥ずかしくて小さな声になってしまったが、2人の耳には届いたようで、
真は黙って僕の頭を撫でてきた。
「ほんと、真には心を許してるって感じなんだね。」
「ん....」
だって好きだし。
「見ないうちに変わったね遥は。」
「蒼はなんも変わってない。あ....ちょっと身長伸びたぐらい....?」
中学の時こんなにでかかったかな....?
「うん。身長伸びた。あん時から5センチ以上は伸びてるよ。」
くっ....僕の周りでかい人多いよ....部活の先輩もみんなおっきいし.....
「僕だけちいさい....」
「いいんだよ。その方が需要ありそう。」
「需要ってなに。」
ないだろ。誰得?
「いや、ある。ちいさいハルかわいい。」
「ほら。」
いや、ほらじゃないから。
「でも、小さいのやだ。」
「ま、どんなハルでもかわいいし、好きなことに変わりはないから。」
....そうやって言えばいいと思って....
....もう....かっこいいんだもんな....ずるい。
「....うるさい....」
そんなこと言いつつ顔が熱い。
微笑んだ真に頭を撫でられて嬉しいって思ってしまった単純な自分がいて。
好き。
何度も頭の中で繰り返し言う。
だいすきだ。
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