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生きる理由にしおりをはさみました!
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生きる理由
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寝室にて
竜をベットに寝かせ、そのまま俺はキッチンに来ていた。
「とりあえず、濡れタオルと氷枕とスポドリだけでいいか…」
「竜、ちょっとバスタオル取るね。あと、体拭くからね、ちょっと冷たいかも知れないけど我慢してね。っと、その前にスポドリ飲めるか?」
「ん~ん~」
喉が渇いて声が出せないのか辛そうだった…
「喉痛いよな~、ちょっと体起こすからちゃんと飲んでね」
「ゴク…ゴク」
「よしよし、ちゃんと飲めたな!あとは兄ちゃんがしとくから心配しないで、寝てていいからな~」
俺は素早く竜の体を拭き、氷枕を頭に敷いた。
「すーすー」
「ん、さっきより落ち着いたな。それより服何着せようか?バスローブでも良いけどな~、普通のパジャマでも良いし、どうせなら裸でも……」
「…最後のは今度でいいか、じゃあ今日はパジャマにしとくか!」
補足しとくが、俺達はたまに裸で寝ることがある。
一通り片付けを終えて、俺もパジャマに着替え髪を乾かし終え、寝室に戻っていた。
「にい…ちゃん」
「ふふっ、やっぱり可愛いな~竜ちゃん。手を繋いで寝よう?」
そうじゃないと俺は、生きている理由が無くなっちゃうから
竜が居ないと俺はその他大勢の一人でしか無くなる。
俺が生きる理由は、蒼走竜の兄と言う名の肩書きがあるから。そこに俺の居場所があるから。ただそれだけのために生きている。
だから竜が居なくなれば、俺は生きる理由を無くし死んでしまうだろう。物理的にもそうだが、心が宛もなくさまよって、ただ日々を淡々と過ごしていくだけなのだろう。
周りからしたら、何が変わったのか分からない程度の物なのかもしれないが、それは、蒼走昇と言う名の入れ物でしかない。
だから、俺にとって竜はかけがえのない、大切な家族なんだ。だから何時までも一緒に居られますように……
「おやすみ竜」
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