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18歳以上ですか?
❖にしおりをはさみました!
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「それじゃあ陸は……言葉を、わかってて……」
布団のなかで呟く優斗の声はふるえていて、後悔がかすめる。
「もちろん、俺にもどこまで理解してるのかは分からない。でも知っていることもあるだろうな。あいつは俺が元気をなくしているときも、なにかを察したように笑いかけてくるからよ」
「……そう、だったんですか。陸は、俺が落ち込んでるときも」
「たぶん元気づけたいんだろう。2歳の頃から変わらねえんだ」
「っ…………うぅ……」
「おい優斗……泣くなよ。暗い話をして悪かった」
布団を剥いで優斗を背後から抱きしめる。
細い肩がふるえている。
「幸せなんだよ……俺も陸も。だから"男"だとか気にしないでくれ、あいつもきっとお前がそんなに苦しむのは嬉しくない」
「ぐずっ…………好き……亮雅さんの、ことが」
「……ああ、俺も好きだよ」
「ん……っ」
優斗の柔らかい唇をついばむ。
愛おしくて、壊したい。
だがそれをすれば優斗が傷つくのは分かっている。
優斗にとって痛みや拘束はそこ知れない恐怖だ。
目隠しですら今はつよく怯えてしまうというのに、ひどくできるはずもない。
「んぅ、ふっ……は、ん……」
耳に響く優斗の甘声が腰にクる。
襲いたい。
もう限界だ。
指先が胸元をかすめると、優斗は体をビクンと跳ねさせた。
「やっ……」
「お前も疲れてんだろうな……体、預けていいから」
「は、ん……胸はっ……」
「佐々木さんの言ってた通りだ」
「……へっ……?」
赤面した優斗を死ぬほど甘やかしたい。
俺も随分と弱みを握られたものだ。
「好きになった時点で、それが男でも女でも関係ない。誰かに気安く触れられたくねえよ」
「っ……俺だって、亮雅さんが誰かと楽しそうにしてるの、ちょっと嫌です……」
「んなことで妬いてたのか」
「! そんなこと……じゃない」
瞳を揺らす優斗に抱きつかれ、照れ隠しだろうと確信した。
耳たぶを甘噛みし、唇でゆっくりと首筋を這う。
ビクビクと揺れる優斗の細い腰をなで、軽くベッドに押さえつける。
優斗は俺を優しいという。
だがそれは"表面上"の話ではないかと思う。
この体に他の誰かが触れるのは腹が立つし、無自覚で狙われやすいことにも何度ムカついたか分からない。
「っ……ん、ぁ」
「ふ、どこも敏感だな」
「んん、違っ……」
いっそ優斗を壊して俺だけのものにしたいと束縛しかけたこともある。
だが、同時にこの男が流す涙ほど怖いものはない。
束縛なんてすれば、間違いなく優斗は俺に依存するだろう。
それこそ"兄"に執着していたように。
「あっ、ふん……亮雅さん……っ」
「綺麗な体だな……ほんと」
「あんっ……乳首、やだ……」
俺の性格上、依存させてまで優斗を押さえつける気にはなれなかった。
仮にそうなれば陸への愛情も消えてしまうだろう。
少しずつ成長していく優斗の障害にはなりたくない。
「ぅん……亮雅、さん……」
「んー?」
「下も…………触って」
「ああ……どうすっかな」
さっきから下腹部に当たっている。
すでに完勃ちであろう性器は布地を押し上げ、俺の体に擦りつけられている。
純粋で穢れを知らない優斗がこんな性欲に従順だとは誰も思わないはずだ。
「おい、自分から腰揺らすなよ。触ってやらないぞ」
「っ……や、だぁ……」
「触ってほしいなら、下着ズラせ。それくらいできるだろ?」
「ん……」
シラフなら頑なに拒みそうだが、優斗は素直にパンツへと手をかける。
上体を起こして太ももに指を這わせると、ビクンと大きく体がふるえた。
「はっ……はぁ、亮雅さん……」
「えっろ……もうドロドロじゃねえか」
「だ、って……」
「期待した?」
煽るように見下ろせば、「いやだ」と腕で顔を隠してしまう。
可愛すぎて理性が崩壊する。
「はやく……触って、っ」
「はは、可愛いなぁ。たまには放置プレイってのもやってみたいんだよ」
「んやっ」
優斗が無感情だという初めの見解はまったくの的外れだった。
煽れば煽るほど、求めてくる。
恥ずかしくて仕方ないだろうに、泣きながら欲しがって。
これでは、保護欲を駆り立てられても仕方ないじゃないか。
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