アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
円卓会議17にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
円卓会議17
-
「ほらほら、外見にばかり囚われている愚かな方にかまけていては、陽が暮れてしまいますわ。放っておいて話を進めましょう」
そう言ってぱんぱんと手を叩いたのは、緑の王であった。
「あらぁ、カスィーミレウ王ったら、自分が美しくないからって妾の美しさに嫉妬しているのねぇ」
嫌味ではなく本当にそう思っているらしい薄紅の王が、憐れむような目を緑の王に向ける。その視線を受け、緑の王はぎろっと薄紅の王を睨んだが、彼女がそれ以上何かをすることはなかった。どうやら、彼女は曲者揃いの国王の中でも思慮深く我慢強い方であるらしい。
「カスィーミレウ王の言う通りです。次に話すべきは、エインストラをどうするかでしょう。今はギルディスティアフォンガルド王国に置いているそうですが、これ以上金の国に任せるのは危険です。これについては、皆共通の認識だと思うのですが、いかがですか?」
青の王の発言に、王たちが皆頷く。金の王も、悔しそうな表情を滲ませはしたものの、全面的に同意だった。敵の強大さを知った以上、最も戦力が低い金の国では対処し切れないのは明白だったのだ。
ではどこの国が天ヶ谷鏡哉を受け入れるのか、となったところで、紫の王が銀の王を見た。
「当初の予定通り、私がやる?」
だがその提案に、黒の王が呆れた顔をする。
「だーかーらー、あんたの結界じゃ無理だって。そんなことに魔力割くなんて無駄でしかないから、大人しく温存しときなよ」
「失礼なこと言わないで。仮にそれが正しいとしても、それなら代替案くらい提案すべき」
「そっちこそ難しいこと言わないでよ。俺考えるの苦手だもん」
けろっとした顔で言った黒の王に、紫の王の眉間に皺が寄る。またもや険悪になりかけた空気の中、声を上げたのは黄の王だった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
23 / 197