アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
56にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
56
-
学校が終わって光一の家の中に入った瞬間俺はその場にしゃがみこむ。
「…っはぁ、はぁ、っく」
「梶さん、1日お疲れ様です。」
上を向かされて、唇にキスをされた。2、3回触れるだけのキスをされたあと、光一が手を差し伸べてくる。
「足も限界でしょう?」
怪我をしたまま今日まで歩かなかったんだ。とっくに限界なんてきている。
なんでこいつはこういうときに紳士っぷりを発揮するかな?そういうのは好きな子にしてやれよ!…あぁ…こいつの好きな人俺か…。
渋々光一の手を取ると、グイッと引っ張られて俺の顔が光一の胸に当たる。
俺が少しフラついたら、膝の裏と背中に腕をまわして一気に持ち上げられた。
「えっ、ちょっ、」
俺は今、光一にお姫様抱っこをされている。俺だって男だ。そんなに軽くないはず。なのにこいつは軽々と俺を持ち上げている。
「梶さんは軽いですね。それにいい匂いです。」
ぐりぐりと俺の髪に鼻を押しつけられる。
こいつはかなり機嫌が良いみたいで小さく「ふふ、」っと笑っている。俺はテンションがた落ちだけど。この家に入ったときからテンションがた落ちだけど!
「一緒に、お風呂入りましょうか。」
その一言で俺の身体が固まる。この前の、光一と一緒に風呂に入ったときの出来事がフラッシュバックした。
「い、嫌だ!離せ…っ!」
光一の胸を叩く。するとよりいっそう強い力で抱きしめられた。
「今朝は何もなかったじゃないですか。あ、でもそのとき梶さん放心状態でしたもんね。あんまり覚えてないか。」
「…っ離せよ!クソッ!」
怖い。怖い怖い怖い。恐怖で俺の手が震える。
「大丈夫ですよ。もうあんなことしませんって。」
こいつの言うことはどうも信用出来ない。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
56 / 451