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お手伝いしたくないです。にしおりをはさみました!
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お手伝いしたくないです。
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放課後になって、重たい足を多目的室へ。
幸い、空くんが付いてきてくれたし、まだ軽い。空くんは、じゃあ部屋の前で気長に待ってる、なんて言ってくれて僕だけ部屋の中に。
「遅い」
入ると加賀美は椅子に座りながら珈琲?かなんかを飲んでいて。優雅だな、とイラッと。
「はいはいすみませんねー。今日はもう委員会やめますって言いにきたの。」
「なんで?」
…なんか怒ってはなさそうだけど、無表情だし、なんか怖いんだよね、加賀美。笑ってる時はほっとするけど。
「…パシリとかやだし、それに僕、空くんと仲良くなりたいし、放課後潰されたくない、です」
「…へえ?…倉持から離れて俺のとこ来て、今度は瀬崎?」
「……なんですかその言い方」
ついイラっとする。その言い方だと、僕がなんか尻軽みたいじゃん。絶対悪意ある。
……無表情だからよくわからないけど。
はぁ、となんか突然立ってため息ついてるんですけどこの人。
「…僕、は…朝の…先生と副校長の話聞きました。…同情なんて欲しくない。僕が1人だったから、命令されたから、先生は僕に寄っただけで…、そんなん惨めだ。…もういいでしょう?…帰ります。」
言っててだんだん惨めに感じて来て。
どうせ、担任だから。
どうせ、頼まれたから。
どうせ、お情けだから。
そんな言葉が頭につらつらならぶ。
帰ろうと思って加賀美に背を向けた瞬間、ガシ、と手を掴まれた。
「……………え?」
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