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来室にしおりをはさみました!
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来室
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授業後
「棗、お前白雪の所に行くんだろ?」
クラスメイトの言葉にこくりと頷く
「あいつ、ここ最近いい匂いするよな…」
「あー、まさか…」
「ないない、あいつほっそいけど普通の奴だから。…ちょっと体が弱いんだよ」
ニヤつくクラスメイトに棗は出来る限り冷静な声で答えた
「…お前がそう言うんだもんなー。」
着替え終わった棗の肩をがっしりと抱き、力図よく叩く
「いって!!…んじゃ、俺行くから。」
男子更衣室を素早く出ると、棗は馨の元へと急いだ
***
「あら、穂高くん」
保健室へと入ると、書類と向き合っていた保険医が此方を向く
「馨、来てませんか?」
問いかけると保険医はベッドの方を指さした
(あぁ…、やっぱり…)
番が見つかればそりゃ、症状も重くなるはずだ
「…優しい子だね、白雪くんは」
おもむろな保険医の台詞に棗は首を傾げる
「なんでもないわよー…」
そう言って、保険医は机の方を向き作業に戻りだす
保険医を尻目に棗はベッドに寝ている馨の元へと行く
(……辛いのかな)
カーテンをめくり、中へと入ると気持ちよさそうに寝息を立てている馨がいた
(馨…。)
その頭を優しく撫でてやり、自分の近くにまだ馨がいるんだという事を実感する
(……鷹司、か)
お伽噺だとばかり思っていた番がこんなにも早く見つかってしまうなんて…
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