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欲しい(士郎side)
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「……っ、部屋に…っ」
「ン? ……あァ、アイツが気になるか」
マーキングだと、首筋に甘く噛みつかれた。
「ん…っ」
「……イイ顔すンだろ、コイツ。けど、残念だな。コレはオレんだ。誰にもやんねェ……」
濃密な闇に響く毒のように甘い声に、ゾクリと肌が泡立った。
ダメ押しのように、狭間を膝でグッと刺激された瞬間、
「あ…っ…く…っ…」
身体を甘い快感が電気のように走り抜けた。
ジワリと下肢に広がる熱く濡れた感触に、青くなる。
外で……、それも他人に見られながら、嬲るように堕とされた。
もはや二度と明るい場所は歩けない、囚人のような気分で呆然としていると、ひょいと背中と膝裏を支点に、横抱きにされた。
「な…っ、降ろせ……っ」
「暴れンな。……オマエ今、自分がどんなツラしてるか、わかってねェだろ?」
欲情した黒曜石の瞳に、息を飲む。
「……ンな溶けた顔で、エロい匂い振りまきながら、歩き回るつもりかよ」
「何を……」
「……アイツのツラ、見てみ。飢えた獣みてェだろーが」
不意に煌牙と目が合った。
欲望にギラつく瞳。
チッと舌打ちして、斜めに視線をそらされた。
「オマエん中のメスに反応してンだ。……まァ、牽制でイかせたのは悪かった。責任は取る。ベッドの中でたっぷり……といきてェトコだが、撮影も控えてんだよなァ……クソッ」
……けどまァ、とりあえずは、抱かせろ。
「……っ」
耳元で含めるように低くささやく声に、容赦なく濃密な甘い闇の底に引きずり込まれていく。
もはや自分が誰で、どこにいるのかさえも、わからなくなる。
ただ、この男が欲しかった。
ずっと……この男だけを求めていた。
太くガッシリとした首に腕を回して、抱きつくと、
「イイのかよ? ……アイツが見てンのに、ンな甘えちまって」
嬲るように、笑われた。
「……っ」
ひどい男だ。
おまえのいない世界は、ひどく味気ない。
踏みとどまり、必死に戦うことを決めたのは自分だが、たまには甘えたっていいはずだ。
もう、誰に何と言われたってかまわなかった。
「おまえが欲しくて気が狂いそうだ……。いい加減、わかれ……っ!」
熱い息を吐き出しながら、全身全霊を込めて挑むように睨みつけると、ブルッと腕の中の身体が小さく震えた。
「……ンとに、たまンねェな……」
深く唇を割られ、濡れた音を響かせながら、口内を深く犯された。
「……オマエの部屋に行くぞ。一月分ナカにくれてやる」
煌牙の存在が頭の隅をかすめたが、声をかける余裕さえないままに目を閉じて、熱い息を吐き出した。
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