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熊谷先生の憂鬱5にしおりをはさみました!
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熊谷先生の憂鬱5
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(熊谷先生語り)
気持ちが良くて、うとうとしていたら頭上から声がした。
「熊谷先生も休憩ですか?」
目を開けると、風に揺れる白衣と眼鏡が見えた。ゆらゆらとはためいていた。
「あっ、青木先生。」
俺が起き上がろうとすると、
「いいですよ、寝てて下さい。僕もサボりなんで。」
軽く手で制して青木先生は笑った。
青木先生は化学を担当している。
確か俺より2歳年上だ。
年の割には童顔で、性格も優しく、生徒の人気が高い。
いい加減な俺とは違って真面目な性格だ。
「サボってるのばれちゃいましたね。」
お互いはははっと笑った。
「たまにはこんな時間もないと、やってられないですよ。」
青木先生は言いながら隣に座って本を開いた。
俺は起き上がって煙草に火をつける。
「僕も一本もらえますか?」
「ええ。はい、どうぞ。」
煙草を咥えた青木先生が、俺の手元のライターまで顔を寄せた。
顔が近すぎて、反対の手に眼鏡と前髪が触れる。青木先生の柔らかな黒髪が手に当たってくすぐったい。
ふわっといい匂いがした。
「熊谷先生は、今朝の木村先生の件どう思います?」
青木先生がふぅーっと煙を吐いた。
その仕草がやけに色っぽく見えて、この人は無駄にエロいと感じた。
「運が悪いというか、お気の毒としか言い様がないです。」
俺は思ったことをままに答えた。
「僕もそう思います。まだ若いのに。」
「青木先生は生徒にもてそうですから注意しないと。」
「そんなことないです。生徒は生徒ですから。全く興味がないです。」
うーーん。正論にまたまた耳が痛くなった。
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