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73にしおりをはさみました!
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73
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潤がレイプされた。
逢瀬病院へ運ばれた重体の息子を、父親が見つめる。
「潤、お前に何が起きているんだ?しっかりしろ。生きるんだ」
腸からは、血が混じった粘液が出続けている。
腸の粘膜が、火傷した。
腸の面積を考えれば、身体の半分を火傷したのと同じだ。
重体、、、その言葉は、限りなく死に近い事を表す。
ーーー
あの日、いつも中学校へ迎えに来る母の姿はなく、携帯も繋がらなかった。
父親の携帯も繋がらない。
病院へ電話をすると、職員のお姉さんが、
「お兄さんが病院に運ばれて来ました」と言った。
「えっ!?どうしてですか!?
兄は?兄は無事なんですか!?」
僕の必死の問いかけにも、わからない、の一点張り。
心配で、胸が痛い。
両親共に、連絡が取れないことに、ことの重大さを感じた。
僕は、居ても立っても居られなくて、
タクシーで病院へ行き、
はやる気持ちで転ばぬよう、
車椅子を看護師に頼み、場所を聞いて、
兄の救急処置室へ向かった。
そこに、憔悴仕切った母が、父の胸に抱かれて泣いていた。
「父さん、、、、、!母さん、、、、、!」
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