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俺の恋人はいつも突然やって来る。にしおりをはさみました!
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俺の恋人はいつも突然やって来る。
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俺の恋人はいつも突然だ。
「おい、光輔、起きろ」
朝の凶悪な光がまぶたを貫いて射し込んでくる。加えて、なぜか体がガタガタと揺れている。
「おーい、起きろってば!こーすけ!」
揺れから逃げるように寝返りを打ってみても、俺を揺らすなにかは追いかけて揺らしてくる。
「あン……だれだよ……」
「おれだよ!秋良!こーすけ、起きろっつーの!」
仕方なく薄く開いた目に映る、でっかい目。なんだよアキくんかよ。
「ねかせてよアキくん……まーだはやいだろ……」
「なーに言ってんだ。もう10時だぞ、じゅーじ!おまえ、寝過ぎな!」
「きのう、ぶかつだったんだよ……つかれてんのー、俺……」
「今日、約束してただろ。ほら、起きろ!」
「ぐわああああぁ!」
俺がこっそり潜りこもうとしていた布団を引き剥がされる。
「目が、目がぁっ!」
「おまえはムスカか。ほら、約束なんだからちゃんと起きて、支度しろよな」
「うーんと、やくそく……約束?」
しぶしぶ体を起こし、閉じかけている目をこする。目やにをごしごし取っていると、部屋にかけてあるカレンダーが目に入った。今日は、八月の。
「あっ……第一日曜日」
「やっと思い出したのかよ」
アキくんはえくぼを浮かばせてニッと笑うと、早く着替えろよな、と言った。
八月の第一日曜日は俺たちの住む蛍見の、一番大きな花火大会の日、だった。
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