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狂ってる(＊)にしおりをはさみました!
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狂ってる(＊)
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「……イエ、ス」
そう答えた声は、震えていて、上目遣いでこちらの反応をうかがっている。
「……最後。初恋の相手は、榊 結生」
「イエス」
鳥肌がたった。
先輩の
自虐的なところや、あの体質…
全てに一応の理由が付いた。
あの、先輩と殆ど同じ顔をした男･新樹。
あいつは、相手が誰でも求めてしまうほど先輩を調教したことになる。キスをされたら、ああいう表情でよがるのだと、教え込んだことになる。
そして、先輩の様子からして、きっとかなり幼い頃から。
先輩の意思に関係なく、先輩を汚した。
キスで、あんなんなんだ。
抱こうものなら、どうなってしまうのだろう。
きっと、アイツの性癖のしみ込んだ体になっているのだろう。
恐ろしい。狂ってる。異常だ。
新樹も、
それを、黙認した、先輩の家族も、
俺も。
遥人を、俺仕様に塗り替えたい。
新樹の調教なんて、抜け落ちるほど、遥人を支配したい。
いや、もはや、俺のことしか考えられない人間にしてしまいたい。
俺の意思で動かしてしまいたい。
完全に、俺の物にしたい。
そんな、危ない欲望に、寒気がした。
…ちゃんと、制御しないと、先輩を再び傷つけてしまう。堪えろ…俺。
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