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「そういやお前、あん時もっともっと…って凄かったよな」
こんな時に人をからかうなんて何を考えてるんだ。
キッと睨めば、リカちゃんは俺の肩に顎を乗せ耳を舐める。
「んっ…」
「また聞きたい。今夜抱いていい?」
「ゃっ」
耳の縁を舐めながら低く囁かれ腰がゾクゾクする。
ダメ…このままじゃ完全に勃っちゃう…!!そう思った時だった。
「いい加減になさい!!」
「痛っ!」
パコーンという音と共に、桃ちゃんが履いていたスリッパでリカちゃんの頭を殴った。
「イチャつくなら全部終わらせてからにして!!こっちだって仕事があるのよ!…何より廊下で見張ってくれてるあの子が真っ赤で可哀想だわ!!!」
「…あの子?」
ひょこっとドアの影から顔を覗かせた人物。
「た、拓海…!」
「慧ぃ…リカちゃん先生も。俺、生々しすぎてヤバい」
顔を真っ赤にした拓海が恨めしそうに俺たちを見る。
何の説明も受けずに連れてこられたのだろう、いきなりの展開にどうしていいのかわからないって顔だ。
「あー…わかったよ。ま、鷹野。またまた残念だけどその録音したっての証拠能力ねぇよ?」
「は?何言って」
「リカちゃん……それ聞いて相手が男だって思う?
先生もつけてない状態で、相手に男の俺を想像するか?
どう考えてもリカって名前の女を想像すんのが普通だ」
何かを悟ったらしい鷹野の顔に焦りが浮かぶ。
「お前さ、中途半端に頭いいから自分と同じ目線でしか物事見れねぇだろ。
誰かに何かを伝える時は、相手の立場で考えろって俺何回も言ってやったろ」
「そ、そんなの屁理屈だ…!」
「本当の事を知ってるお前にとってはな。そんぐらいお前の握ってる証拠は弱いんだよ。
俺がウサギを可愛がって啼かせてる姿が撮れてたら良かったのになぁ?」
リカちゃんが鷹野に言った言葉で俺は気づいてしまった。
いつもは散々なぐらい言葉責めにあうのに、あの時はなぜか無かった事。
耳元でばかり囁かれたのは…リカちゃんの趣味が大半だろうけど…自分の声が聞こえないようにしてたって事。
自分が『リカちゃん』である事を最大限に活かした性格の悪さ。
全部リカちゃんの計算の内だったんだ。
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