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「……プッ」
誰かが吹き出した。
それを皮切りに拓海とリカちゃんが笑い出す。
「ぷはっ!!大熊ってだけでも驚くのに桃太郎…っ!
厳つい!!っつーか普通そこは金太郎だよな!!」
「久しぶりに桃のフルネーム聞いたけど、やっぱインパクト強すぎだわ…ククッ」
「うっせぇな!!好きでこんな名前なんじゃねぇよ!」
「ちなみに金太郎は弟」
「豊!!人の事ネタにしてんじゃねぇぞ!適当な理由つけて訴えんぞ!!!」
「あぁ?何職権乱用してんだよ」
「桃太郎先生、それはダメだろ」
「てめぇだってリカとかふざけた名前だろうがよ!」
「いや俺はアキヨシだから。リカはあだ名だから」
顔を赤くし、荒々しく桃ちゃんがグラスを仰ぐ。
8割以上入っていたビールが一瞬で消えた。
「桃の名前は鉄板だよな」
「うっせぇな!少しは弟見習えよ!」
「こいつは驚いて固まってるだけだろ。まさかオカマの名前が桃太郎なんて男らしいとは…なぁ歩」
「オカマの名前が…桃太郎」
「兄弟してオカマって言うんじゃねぇよ!おネェだ!!」
目をガッと見開いた桃ちゃんは、またもやビールを一気に飲んでしまった。
「も…桃ちゃん、落ち着いて…!」
空になった桃ちゃんのグラスにお代わりを注げば、桃ちゃんはキッと隣の美馬さんを睨みつけた。
「豊だってそんな強面のくせに特技は折り紙とあやとりの器用な保父さんだろうが!」
え、マジで?マジでこの美馬さんが保父さんなの?
人の顔をソファに押さえつけ、暴言を浴びせまくってた美馬さんが?
驚いて見つめる俺と拓海、歩の視線を美馬さんは平然と受け止める。
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