アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
訪問 3 (リューside)
-
胸の奥底を、モヤモヤとしたドス黒い感情が渦巻いていた。
リンやルイに懐くシローにも、懐かせる二人にも、腹が立ってしかたがなかった。
誰にも触れさせたくない。
笑顔の欠片さえ、譲りたくはない。
冷えていく心にブレーキがかからず、震えるほど責めて、熱のない張り型で喉奥を犯した。
滅多に見せない涙目に昂り、唇の端から淫らに滴り落ちる密に魅せられ、己の形を忠実になぞった張り型に重ねて、シローの喉奥を欲望のまま犯す妄想に酔った。
だが、昂る身体とは対照的に、刻一刻と膨れ上がる虚しさに、心は際限なく冷えていく。
ひたすらこちらの望みに応えようと、濡らすことすらせず、盲目に奥を拓こうとする姿を目の当たりにした瞬間、己の罪深さに震えた。
何をさせているんだか。
満たしてもやれないくせに。
嫉妬のまま、ひどく責めて。
最後には、いたたまれなくて、追い出した。
自制心には自信があったはずなのに、まるでコントロールがきかない。
それほどまでに囚われたか。
会って日も浅い、あんな子供に。
飢えた獣のように組み敷いて、思うままに突き上げ、己の形を存分に教え込んだ挙句に、中から白く染め上げる……。
飢え切った身体が妄想を呼び寄せ、あまりの苦しさに身悶えた。
すでに血を交わした仲ゆえに、手を出せば一度の過ちでは済まされない。
……ダメだ、気が狂う……。
飢えを満たすことしか考えられない獣に堕ちてしまいそうで、震える指先で小さく千切った羊皮紙に伝聞をしたためた。
荒い呼吸を繰り返しながら陽が落ちるのを待ち、窓を開けて、口笛を吹く。
風を切り、陽炎と名付けた鷹はすぐにもやってきた。
脚に伝聞を結びつける間、陽炎は大人しく待っていた。
「……イイコだ」
聡明で気遣わしげな瞳に、大丈夫だと首の後ろを撫でた。
自分はまだ耐えられる。
だから早く代わりを寄越してくれと、陽炎を夜の闇に放った。
任せてくれと言わんばかりに、屋敷の周りを一周し、陽炎が彼方の空に消えていく。
冬に向かうこの季節、夜風は身体の芯まで凍らせるほど冷たかったが、窓の木枠にもたれたまま、長いことじっと息を殺していた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
58 / 177