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兄妹 2
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昼食をとろうと店を後にした直後、店の扉が開く音が聞こえた
続いて聞こえてきたのは
「すき...です.........」
!!
あの子だ
あの子がルディさんに告白してる
僕の心臓は大袈裟にバグバク音を立てていた
どうしよう
自信はあったけど、ロールケーキ美味しかった
ルディさんは食べ物に弱いんだ…
1人で焦っていると
ルディ「...ごめんな」
ルディさんの声
・
・
・
僕はほっとしていた
...女の子がフラれて安心している
泣きたくなった
ルディ「ケーキ...……美味かった」
ルディさん
僕もあなたが好きです
・
・
・
扉を開くとルディさんが1人座っていた
ルディさんは何事もなかったかのように窓の外を見ている
...ルディさんには言えないな
盗み聞いたこと
ルディ「...なあ、好きって言われた時、どうすればいいと思う?」
...ええええ
僕が反省してたのに
ルディさんの方からそれを言うのか
デューク「え、えぇー...と.........ていうか、僕が毎日のように言ってるじゃないですか!」
ルディさんには毎日好きと伝えている
僕が言いたいだけ
言葉にしないと、想いがどんどん胸に溜まって
ルディさんを襲ってしまいそうになるから
ルディ「...それは、別だ」
眉をひそめてそっぽを向く
ルディさんが眉間にシワを寄せるのは
機嫌が悪い時と、照れたとき
今のは照れ隠しだ
デューク「...僕にもわかりません」
ルディ「...」
ルディさんに好きだと言っても
ルディさんは適当に受け流すだけだ
背けた顔が赤くなってるのはバレバレだけど
・
・
・
午後2時頃
店には再び客が入り始める
ルディさんは試したい薬があるからって
薬の調合部屋へこもってしまった
・
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・
・
「俺の妹を泣かせた奴はどいつだァア!!?」
突然勢いよく店の扉が開き、イカツい大男が飛び込んできた
元々建付けの悪かった扉がカタンと悲しい音を立てて外れる
ああ…
ルディさん、ごめんなさい…
「ルディってのはお前かァ!?あ゛あ゛ん゛!?」
デューク「えっ、えっ?」
大男が僕に迫る
店にいた数人の客は驚き固まり、鬼のような大男に恐怖していた
ルディ「...店で騒がないでくれるか」
奥から若干苛立った様子のルディさんが現れる
デューク「ルディさん...っ」
「なにィ?こいつがルディか!!!テメェ!!」
大男はルディさんに向かってズンズン歩くと、額がぶつかるほど近づき、血走った目でルディさんを睨んだ
ルディさんは1ミリも動かず
いつもの冷静な目で大男を見た
ルディ「何の用だ」
「とぼけてんじゃねぇぞ!俺の可愛い可愛い妹を泣かせやがってェ!!」
「あっお兄ちゃん!ちょっと、やめてよぉ!」
入口から、息を切らしたロールケーキの子が入ってきて
大男の腕にしがみついた
僕は何が何だか理解できない頭で必死に状況把握を試みる
チラとルディさんをみると、さすがに目を丸くしていた
「メグ、こいつだろ!?」
「もう、いいのお兄ちゃんっ、ルディさんごめんなさい、本当にごめんなさい...っ」
メグと呼ばれた女の子は涙目で大男を引っ張る
「んんん許せん...っメグをこんなに泣かせるとは...うおおおおおお!!!」
泣かせてるのはあなたです
デューク「あっあの、ここじゃアレなんで、奥の部屋で...」
僕は大男を刺激しないように、できる限り柔らかい口調で言った
店の隅に立ってるおばあさんがカタカタと震えてる
奥で話してもらおう
ルディ「...」
気だるそうなルディさんは
黙って奥の部屋へ向かう
デューク「こっちです...」
大男を誘導すると
鼻息をフンッと鳴らしながらついてきた
メグ「えっ、お、おにいちゃん…」
メグちゃんは戸惑いながらも大男の後を追う
これはただ事じゃないな
今日はもう閉店だ
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