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出会いは秋でした 8
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ドアを開け、明かりのない部屋に入る。
本当にもう、アルはいないんだ。
何日経ってもミカはそれに慣れることができなかった。
『俺が泥棒だったらどうするのさ?』
留守番を頼めば笑いながらそう言ったアル。
必要なものがあれば持って行ってくれて良かったのに、来た時と同じ服と荷物で出て行ったアル。
いっそ、泥棒でも何でもしてくれれば良かった。
そうすれば警察に言って足取りを追えたかもしれない。
そう考えて自嘲するミカ。
笑えない。
アル、もう、笑えないよ。
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