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混交雑 4
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しかし、風呂でも一騒動。
シャンプーが目に入っただの、お湯が耳に入っただの、ロロが暴れる逃げるでアルはぐったり。
やっと洗い終わる頃にはアルの体は冷えてしまっていた。
「ロロ、少しあったまろう」
ロロを抱き上げてバスタブに入れ、自分も湯に体を沈める。
「ふぇ~、気持ちいい~」
「気持ちいい?」
「うん、ロロは? 寒くない?」
「寒くない」
「右手は大丈夫? 痛くない?」
「痛くない」
「そっか。良かった」
「出る」
「え、もう? 体冷えてるから、もう少しあったまってなよ」
「暑い」
「じゃ、10数えて。そしたら出よう」
「un, deux,trois,quatre,...quatre...」
「4の次は?」
「…知らない」
「じゃ、一緒に数えよ? cinq」
「 cinq」
「six 」
「six」
「sept」
「sept」
「 huit」
「huit」
「 neuf 」
「neuf」
「dix」
「dix」
「良くできました! よ~し、出よう」
バスルームのドアを開け、「ミカ~!」と呼ぶと、バスタオルを持ったミカが来てロロを受け取った。
くるっと大きなバスタオルで包んで抱き上げ、暖かい寝室に連れて行きパジャマを着せる。
ドライヤーで髪を乾かしている間にロロはウトウトし始め、ついには眠ってしまった。
「可愛いなぁ」
ベッドの真ん中にロロを寝かせ毛布を掛けると、ミカは「おやすみ」と小さく言って寝室を出た。
リビングに戻るとアルがソファに座って髪を拭いていた。
「ロロ、寝たよ」
「疲れたんだろうね」
「アルも疲れたでしょ? ご苦労様」
「どうしたしまして」
ミカがねぎらうようにアルにキスをした。
「僕達も寝ようか?」
少し早いが不慣れなことをしたせいで二人とも疲れている。
そして、多分、明日はさらに疲労するだろう。
「そうだね。あ、俺、ソファでいいよ」
「ちゃんとベッドで寝なよ」
「だって3人で寝るには狭いでしょ」
「3人ったって大人じゃないんだから大丈夫だよ」
リビングの明かりを消して寝室へ行き、ロロを挟むようにして、彼を起こさないように、そっとベッドへ潜り込む。
「良く寝てる」
「可愛いよねぇ」
子供を間にして眠るのはなかなか新鮮な体験で、ミカもアルも疲れているはずなのに、寝付くまで少々時間を要したのだった。
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