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アルはネコ 5
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「なんでそんな離れたとこにいるの」
いつもミカと並んで座るはずのアルは、ソファの左端に座っている。
しかも、どうやらプラグが奥へ入るらしく、落ち着かなげにもぞもぞもぞもぞ…。
それで余計にこすれてしまい、アルはぷるぷると体を震わせる。
その様子を見てミカは、「こっちにおいでよ」と笑って手招きしたのだが、アルは首を横に振った。
「なんで?」
「やだ」
「何もしないよ?」
「うそ。絶対なんかする」
「本当に何もしないよ。だからおいで。そんな遠くにいられたら寂しいじゃん」
アルはミカの膝に跨った。
対面座位は苦手なアルだが、尻尾のついてる今は、この方が楽らしい。
「もうこれ取って」
「カチューシャ?」
「違う。…尻尾…」
「どうして? 可愛いよ。どこから見ても猫みたい」
「やだ。我慢できない」
アルは噛みつくようにミカにキスをして、最初から激しいキスを何度も送った。
「もう欲しい」
「何が?」
「ミカの、挿れて」
「夜になったらね」
「今ほしい」
「だってまだ土曜の日課が残ってるよ? 洗濯して、掃除して、買い出しも行かなきゃ」
「意地悪」
涙目で上目遣いに睨まれたって可愛いだけなのに、アルはそれが分かってない。
分かってないでそうするから、ミカは余計に可愛く感じる。
「なんで急にこんなことさせんの」
「ん? 簡単だよ。お・し・お・き」
アルは訳が分からないといった顔で「なんで?」と素で聞いた。
「なんでお仕置きされなきゃならないのか、思い当たることない?」
ニコニコとたずねるミカは、どうやら答を教える気は無いらしい。
「宿題ね。さ、掃除しよ?」
ミカはいつも通りの週末を過ごそうと掃除機を取りに行ってしまった。
アルは半勃ちのまま、そして、疼く奥の熱を持て余したまま、掃除と洗濯をした。
時々漏らすため息は熱っぽくて、瞳は潤んで、その横顔は壮絶に色っぽい。
それに煽られて今すぐ襲いたくなるのを、ミカは何とか堪えた。
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