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恋人たちの祭り 6
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バレンタインデーからしばらくして、大学でいつものメンバーとお昼を食べている時にアルは、「で、結局、何を贈ったの?」と聞かれた。
ワインとチョコレートを贈ったと答えると少々驚かれたが、案外おいしい組み合わせなんだと力説し、喜んでもらえたと報告するアルに、友人達はニヤニヤしながら頷いた。
女性陣は「よしよし」と子供にするように褒めたが、アルはバレンタインギフト初心者だからと、その扱いを甘んじて受けた。
「カノジョからは何貰ったの?」
ニノンの質問にアルは固まった。
到底答えられるはずがない。
絶対無理。
「な…内緒」
「えぇ~、アル~、教えなさいよ~」
言えない。何が何でも言えない。
クローゼットの奥に封印したベビードールとスキャンティの箱を思い浮かべながら、アルは必死に口を閉ざした。
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