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ランジェリーをめぐる攻防戦 ミカ編 1
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「挿れるよ」
「うん」
ミカが俺の中に入ってくる。
ゆっくり、かき分けるように、少しずつ、奥へ。
たとえ次の日に体が辛いことになるとしても、俺はやっぱり正常位が好きだ。
ミカと抱き合えて、キスできるから。
ミカが俺を感じてる顔を見られるから。
色っぽいなんてもんじゃない目で俺を見下ろして、時々、眉を寄せて、うっすら開いた口から熱い息をこぼすミカは見てるだけで腰にくる。
「痛くない?」
「うん」
俺の中に埋め込まれたミカの拍動を感じられるこの瞬間が好きだ。
ミカは優しい。
なじむまで待ってくれる。
その間、キスをして頭や頬を撫でてくれる。
耳元で囁かれるミカの声と吐息には、いつもゾクゾクさせられる。
ミカの声も好きだし、吐息まじりの睦言には頭の芯まで溶けそうになる。
少し掠れた声で愛してるなんて言われると、つい反応しちゃって、ミカはいつも「締めすぎ」って苦笑する。
仕方ないじゃん、嬉しいし、幸せなんだから。
うん、俺、幸せだ。こんなに愛されてる。
何をしててもそう感じるけど、こうやってミカと繋がってる時は、それが思い込みじゃないって肌で理解できる。
だからミカとのセックスは好き。
単に気持ちいいとかじゃなくて、心までつながって全身が幸せな気分になるから。
「動いていいよ」
「ん」
ミカがキスをくれて、ゆっくり動き出す。
俺の中をミカが内壁を引きずりながら出ていきかけると、内臓全部が引っ張られるみたいでぞわぞわする。
それからミカが奥へ戻ってくると、今度は逆に内蔵全部が持ち上げられるみたいになって、またぞわぞわする。
これが気持ちいいことなんだって、俺はミカに出会う前から知ってた。
俺は記憶喪失で、どこでどうやってそうなったのか分からないけど、毎晩違う人と寝てた。
‘帰る場所’を探して毎日歩いて、夜になると泊まる場所を提供してくれる人を見つけて一晩だけの関係を持った。
罪悪感は無かった。
仕方ないじゃんという開き直りも無かった。
とにかく、ただ‘帰る場所’に辿り着きたくて、それしか考えてなかった。
そこに行きつくためにそうするしか方法がないなら、どうでも良かった。
というか、それしか知らなかった。
不思議だった。
誰にそんな術を教わったんだろう、俺は。
ミカと出会って、一緒に住むようになって、まぁ、後悔しなかったと言えば嘘になるけど、でも、それほど長く、深くは考えなかった。
爛れきった酷い生活と言われても仕方ない旅をしたおかげで、俺はミカに出会えたわけだし。
数えきれない人たち―しかも男女問わず―と寝てきて、自分を汚れてると思ったことは無かったけど、でも、ミカを好きで、一緒にいたいと思った時は、さすがにちょっとはそう思った。
だから少しは後悔したけど、でも、まぁ、少しだ。
過去は変えられない。
ミカは咎めないし、気にしてない。
俺はミカにこの先全部を上げると約束した。
未来を共にする。だから過去はいいよってミカは言ってた。
俺も、だからミカの過去は気にしてない。
っていうか気にできるほど、俺は清廉潔白じゃないし。
自分が汚れてるってわけじゃないけど、別にいいかなって…。
ミカだって何人もの人間を抱いてきた。
でも、俺と出会ってからは俺だけだ。
それだけで十分。
「ミカ」
キスをして愛してると告げると、ミカが返事の代わりに舌を絡めてきた。
ミカはキスが上手だ。
ほんと、気持ちいい。
こうやってキスできるから、やっぱ、正常位が好きだ。
バックは体の負担が少ないし、すっげぇ気持ちいい。
後ろから抱きしめられると、なんかミカに取り込まれてるみたいだし。
ミカも手を動かしやすいから乳首触るし、俺の握って同じリズムで扱けるから、ミカも楽みたい。
だけどキスしづらい。これが難点。
騎乗位とか対面座位は深すぎて苦しい。
痛くはないけど気持ち良すぎて動けなくなる。
やっぱミカに抱かれてるって感じが目一杯味わえる正常位が好きだな。
ミカはどうなんだろう?
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