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Je marche la vie avec vous. 5
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目を閉じると視覚以外の感覚が鋭敏になる。
唇に触れるミカの唇の柔らかさ、温かさ。
リップ音や息遣い。
ミカの体温や匂い。
全てがアルを翻弄する。
「もっと気持ちいいキスしてあげようか?」
そう聞かれて瞼を上げれば、覗き込むミカの瞳は情欲に濡れていた。
それだけで胸が高鳴り、体の奥がきゅっとなる。
アルは手の平でミカの頬を撫でて「欲しい」と小さく答えた。
「目を閉じて」
見つめ合っていたミカに言われたとおりアルは瞼を下ろした。
ミカが両手でアルの両耳を覆った。
唇にミカの唇が触れる。
ミカの舌先がアルの唇を割り、それに応えてアルも舌先を触れ合わせた。
水音が鳴る。
いつもなら大気を介して鼓膜へと伝わるそれが、耳を覆われている今は直接脳に響いてくる。
息遣いがいつもより近い。
「…ぁ…ふ…」
自分のもらした吐息で自分が煽られる。
アルはもっともっとと舌を絡めた。
やがて呼吸が苦しくなってアルが唇を離し、目を開けると目の前でミカが妖艶に笑っていた。
「蕩けた顔してる。気持ち良かった?」
アルが頷いて「もっと」とねだる。
そしてアルの両手もミカの耳を覆った。
「ミカも」
小さく笑ってミカが唇を押し当てた。
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