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あなたを愛します 3
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意識の戻らぬミカを残してアルは帰宅した。
当然ミカはいなくて、ただいまもお帰りも無い。
がらんとして静かなそこは、見慣れているはずなのに別の場所のようだった。
気温が低いわけでもないのに寒くて、アルは思わず自分の腕を擦った。
ミカがいない。
それだけでやたら広く感じる。
明かりをつけても暗い気がする。
アルは疲労感にしゃがみ込みそうになる体を何とか支え、机の引き出しを開けた。
自分に何かがあった時にはこの人達に連絡してほしいと、ミカは父譲りの周到さでリストを用意していた。
友人、血縁者、古い付き合いの知人たち。
アルは託されたリストに指を置きながら夜遅くまでかかって全員に連絡をした。
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