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④
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「嫌なら、言ってください」
一ノ瀬くんの視線が下に向かったかと思った矢先、スーツの上からそこを触られる。
「ぁ……っ」
その反動でさっきよりも熱を帯び、果たしてそんなので収まるのか怖くなった。怖くて、不意にも涙が出る。
「大丈夫です。直には触りません」
「ふっ……く、ぁ……!」
一ノ瀬くんは容赦なく弄ってくる。擦ったりされるけど、痛くはない。
「ん……ぅあっ…」
だけど、頭が朦朧とする初めての感覚に、俺はベッドのシーツを強く握った。
何なんだ、これ。分からない。
「…怖いっ……」
俺がそう言うと、一ノ瀬くんは空いてる方の手を握ってくれた。シーツに掛ける力だけじゃ足りなくて、一ノ瀬くんの手もぎゅっと握り締める。
「怖いのは、嫌だって意味ですか」
一ノ瀬くんは手の動きを止めることなく問い掛けてくる。
だけど、嫌っていうのは違うくて、ただ頭が混乱して訳が分からなくなるのが怖い。
「違っ、ぁ……!」
「じゃあ、続けても大丈夫ですか」
もう余裕なんてものは微塵も無くて、俺は何度か首を縦に振った。
「ぅ、ぁ……はっ…」
何か、ぬるぬるしていて気持ち悪い。しかも、中だから余計に。
恥ずかしい。一ノ瀬くんに変なところ触られるし、嫌でも高い声が出るし。それなのに息は上がり、乱れる。
「あっ…!」
すると突然、グリッと先端を指で押され、俺は身体を捩らせた。
「や、ぁっ…、い……!」
何度もそこを強く触られ、ビクビクと全身が震える。自然と両手に込める力も大きくなった。
「んぁ、あ…っ……やっ」
そして、耐えられなくなった俺はビクリと身体を仰け反らせ、吐精した。しかし、スーツの上からだった為、全て中に出てしまう。
「は……はぁ……」
一ノ瀬くんは、後の倦怠感にぐったりする俺の涙を拭ってくれた。
「…大丈夫ですか?」
「あ、その……」
一ノ瀬くんがしてくれたこと、俺がされたことを理解すると、羞恥と申し訳なさでまた泣いてしまう。
一ノ瀬くんに言うべき言葉も見当たらない。
「…っごめんなさい……」
「いや、佐伯さん、嫌じゃありませんでしたか」
「……嫌…ではなかったです……」
嫌ではなかったけど、少し怖かった。
だけど、世良さんにキスされるよりも安心感があったのか、過呼吸にはならなかった。
一ノ瀬くんはベッドから降り、俺は身体を起こす。
「シャワー浴びますか」
「…はい」
一ノ瀬くんが寝室を出てから、俺は赤面して顔を覆った。
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