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決意①
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翌日、俺は意を決し、世良さんに一言物申すことにした。
もうあんなことはさせない。1回手を出されたら、多分調子に乗ってもっと酷いことをされるに決まっている。だから、その前にやめさせるんだ。
決行は昼。
もし可能ならば一ノ瀬くんについて来てもらい、誰もいない部屋でガツンと言ってやる。
……いや、一ノ瀬くんが無理な時はやっぱり止めておこう。二人きりは怖い。
▽ ▽ ▽
そうして昼の休憩時間がやってきた。
一ノ瀬くんは食堂には行かないみたいだから、世良さんへの注意に誘ってみる。
「…あの、一ノ瀬くん」
「はい」
一ノ瀬くんが振り向く。俺は何て言おうか迷い、一瞬言葉に詰まったが、何とか切り出した。
「えっと、俺、世良さんにあんなことされたので、もうそういうことはやめて欲しいと本人に言いたいんです。それで…」
「俺について来て欲しいと?」
俺が言う前に、先に一ノ瀬くんに言われる。でもまぁその通りなので、俺は頷いた。
「分かりました。てか、佐伯さん一人でなんて行かせませんよ」
「ですよね…」
一ノ瀬くんは椅子から立ち上がり、行きましょう、と俺を促した。行動が早い。
しかし、どうやら世良さんは既にこの部署を出たようで、近くに姿は見当たらない。
「…捜してみましょう」
「そうですね」
何だか、迷子の犬や猫を捜しに行くみたいで、少し面白かった。
とりあえず、俺と一ノ瀬くんはこの部署を出て、食堂を当たってみることにした。
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