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それから、そろそろベッドを出ようと腰を上げる。
しかし、後ろから一ノ瀬くんに腕を引かれた。
「わっ…」
そのせいでバランスを崩し、後ろに倒れる。しかも倒れた先が、一ノ瀬くんの膝の上。
「すみません…っ」
布団の上だけど慌てて起き上がろうとすると、一ノ瀬くんがベッドに手を付きそれを塞いだ。
「一ノ瀬くん……!」
すぐ目先に一ノ瀬くんがいる。
ずっと目を見ていられなくて、俺は顔を逸らした。
乱れた髪を耳に掛ける姿が、妙に艶っぽい。
「…どうして嫌がらないんですか」
「だって……」
嫌じゃない。なんて言えなかった。
すると、更に一ノ瀬くんの顔が近付いて来て、俺に触れそうになる。
だけど、それもやっぱり嫌じゃないから、ぎゅっと目を瞑るだけで、逃げはしない。
「っ……」
そして、唇に触れた感触に、心臓はバクバク煩く高鳴った。そうなると、もう何にも気が回らなくなって、頭の中が真っ白になる。
「…嫌って言わないと、どんどん段階踏みますよ」
「え……?」
俺が言葉を続ける前に、また唇を塞がれる。しかも舌が入ってきた。
「あっ、は…ぅ……っ」
余計に混乱し出して、俺は一ノ瀬くんにされるがままになっている。
嫌ならなんとか一ノ瀬くんを押し返して止めさせることもできるけど、どういう訳か身体が動かない。
でもその理由は、頭では理解している。
嫌じゃないから。
ただそれだけ。
「…舌、出してください」
甘く囁く一ノ瀬くんに、何度もキスをされる。
世良さんにされた時よりもずっと優しくて、頭が痺れそうになった。
「はぁっ…ぁ、ん…」
自分から舌を出すのに抵抗はあったけど、何回も重ねてくるうちに、少しだけ舌を出した。
一ノ瀬くんはそれを逃さず絡めてくるから、自然とキスは深いものになる。
苦しいけど、やめたいとは思わない。
「……大丈夫ですか」
火照る頬に手を当て、聞かれる。
言葉を絞り出すこともままならなくて、俺は小さく頷いた。
「じゃあ…」
一ノ瀬くんは一度布団から出ると、態勢を変える。
ベッドに膝を付き、俺の上に跨った。
「続き、してもいいですか」
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