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束縛①
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土日はよく寝て、3食しっかり食べて、十分に休養を取れる休日を過ごした。
お陰で、今日は目覚めの良い朝を迎えた。
金曜の夜に酔いに酔ったからか、今日はいつもの月曜よりも疲れは少ないような気がする。
「んー……」
目覚まし時計を止め、俺は身体を伸ばす。
普段の平日と何ら変わらない朝だ。
この後は着替えて、朝食を食べて、歯を磨いて顔を洗う。そして出勤だ。
このプロセスは、社会人になってからほとんど変わらない。
(起きるか……)
そう思って、俺はベッドを降りた。
▽ ▽ ▽
時計を確認し、家を出る時間だと分かると、テレビを消す。
(…よし)
特に忘れたことが無いと確信し、俺は革靴を履き、家の鍵を開けた。
──ガチャ
外に出ると、まずは鍵を閉める。そして一度ドアノブを回し、しっかりと鍵が掛かっていることを確認した。
これは、癖に近い。
その後、鍵をカバンに仕舞い、歩き出す。
「……んぐッ…?」
はずだった。
(なんだ!?)
しかし、突然後ろから布で口を塞がれ、先に進むことは許されない。手を外そうと藻掻くも、そいつの力が強いあまりに成す術も無い。
(何…?嫌だ!)
俺は驚き慌て、抵抗した。
僅かに視界に映る手は男のものだ。
それが分かった瞬間に目の前が歪み始め、吐き気がして涙が浮かぶ。
何をする気だ。嫌だ。離せ。
そんな言葉も、全て布に塞がれ男には届かない。
(…あ、落ちる……っ)
しばらくして、俺はそう思った。
急に強烈な眠気が襲ってきて、視界が霞む。抵抗する力も弱まって、これはやばいと感じた。
だけど、ここで倒れてしまったら、もう相手の手中だ。何とか耐えるが、頭の中にまで靄が掛かり始める。
「ん、ん……っ」
最後の力を振り絞り男の腕に爪を食い込ませるが、そんなものは何の抵抗にもならない。
ぼんやりとする頭で、この男に何をされるのか、それを考えて身震いをした。
(嫌だ……離して…)
どうして、誰がこんなことをするのか。
訳が分からない。
「……っ…」
遂には声も出せなくなって。
俺にはどうすることも出来ず、そのまま意識を落とした。
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