アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
⑦
-
俺はその日から3日間、何とか耐えて毎日神代のいる家へと通った。逃げても良かったが、それではもっと酷いことをされると分かっていた。
大学では、全ての男子学生を気持ち悪い生き物だという目で見てしまって仕方が無い。
その気持ちは、日を重ねるごとに募っていった。
男は気持ち悪い。
それしか思えなかった。
「……なぁ陽裕」
仲の良い友人が俺に触れてこようと手を伸ばしてくる。
汚染される。
汚れる。
犯される。
俺は性的対象?
男は全てそう。
気持ち悪くて、汚れていて。
卑しい。低劣。下劣。醜穢。浅ましい。
それが、俺にも伝染するのではないか。
そんなの嫌だ。
触れたら。
触れたところから感染する。
──怖い。
「触るなっ……!」
俺は友人の手を払い、距離を取った。
当然、彼は驚いた表情を見せる。
「…どうした、陽裕」
それから、心配するような顔をした。
「っ……」
これも、上辺だけの見世物。
本当は何を考えているのかも分からない。
この表情の裏では、不純なことを考えているのかもしれない。仮に今まで、そんな気持ちで俺に接していたなんて思うと耐え切れない。
「…嫌だ……」
俺は教室を走って逃げた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
77 / 331