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③
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俺の中で振動するものは、ただ機械的に刺激を与え続ける。
(…もう、駄目だ……)
これはローターだと、洸平が言った。
しかし、それ以上の説明がされることも無く、そのローターとやらは無理矢理、中に捩じ込まれた。
「へー、やっぱ機械ってすごいですねー」
1人で悶える俺を見て、洸平がにこにこと笑う。
体育座りをしていた俺は、ベッドに置いてあった枕に顔を埋めて刺激に耐える。勝手に抜くことは許されていないから、ひたすらにこの状態で放置された。
「んっ、ふ…ぅ…っ」
多分、この道具が挿れられてから、実質20分も経っていないと思う。しかし、体感では恐ろしく長い時間が経過したように感じた。
それ程に、もう刺激が嫌になっている。
(辛いよ……)
呼吸荒く、肩で息をする。
吐き出す息は、全て枕の中に取り込まれていき、呼吸が苦しくなった。それでも、声を出したくないから耐え続ける。
「は、ぁ……んっ…」
出したくて下腹部が苦しい。
しかし、微弱な振動はそれを外に出すまでには至らない。
(こっち、見るな……)
早く出したいとか、こいつ等に欲情しているみたいで嫌だった。だから、表情なんて見られたくない。
「ねー、今どんな感じですかー?」
飼い主の散歩待ちをする犬みたいに、洸平から期待を込めた目を向けられる。
一体、どういう言葉を待っているのか。俺は何も考えられなかった。
「……陽裕さーん?」
全く喋らない俺に、洸平は目の前で手を振る。尤も、顔を隠している俺に洸平の取っている行動なんて分からないけど。
「それ、強くしてやれよ」
神代が口を挟んできた。
(駄目……)
だが、これ以上刺激が強くなってしまったら困る。
俺は思わず顔を上げて洸平の方を見た。
洸平が一瞬、目を見開いた気がする。
「……やば…」
「…やだっ、抜いて……!」
そう言ったはずなのに、突然洸平は俺を後ろに倒す。俺は、ひっ…と短く悲鳴を上げ、素直に倒れた。抵抗する力が無い。
「陽裕さん、どんな顔して言ってるんですか?」
「は……っ?」
そして同意無しに交わされた口付け。
俺は洸平を突き放そうとするも、そうするだけ洸平は貪ってきた。
気持ち悪いっ……
こんなの、一ノ瀬くんと全然違う。
嫌だ。怖い。
這い入ってくる舌も、交わる唾液も、唇の感触も、全てが気持ち悪い。
俺は目元に涙を溜めながらも、必死に顔を逃がした。それでも、動いているうちに涙は留まらなくなる。
「やめっ…ぅ……!」
嗚咽は次第に過呼吸へと変わり、俺は増々呼吸を乱した。
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