アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
脱出と逃走。
-
両親は朝と夜以外帰ってこない。
お昼に音楽が鳴ってから
夕方の音楽が鳴るまで
帰ってきたことは一度もない。
この時間だけが唯一の僕の時間。
この時間だけは気を抜いていられる。
何もない部屋で横たわって目を閉じ
ひたすら無になる。
寝ていることもあった。
両親のいる時間は眠ることなど出来ない。
常に痛みとの戦いだった。
いくらか経つにつれ、恐怖はほとんど消えていった。
昔は、次に行われることが予測できず
ただ恐怖と痛みに耐えているだけだった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
9 / 33