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1.初恋は突然に……-4
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ユキジは慌てて鞄から鏡を出し、右目を確認した。
「う、嘘……」
そして、予想していた事が起こってしまう。
それは、右目に装着していた黒色のコンタクトレンズが取れていたという事だ。
このコンタクトレンズがないと、身動きが取れない。
このまま帰ったとしたら、施設の皆にこの秘密がバレる。それは、嫌だった。
今でさえ、誰とも会話せずにいて浮いているのに、これ以上浮いたら虐められる可能性もある。
それは避けたい。
「どう……しよう……」
ユキジは半べそになりながら、四つん這いになって落としたコンタクトレンズを探した。
けれど、なかなか見つからない。
「帰れないよ……」
辺りはだんだんと暗くなってきた。
門限も近付く。
ユキジは右目を隠し、探し続ける。
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