アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
1.初恋は突然に……-12
-
でも、祝とそんな仕事ができてユキジは嬉しかった。本当に抱かれるわけではないけれど、でも、少しでも祝とそんな事ができた気分になれると思えたからだ。
妄想、想像だけでもユキジは満足だった。だって、祝と付き合えるなんてこれっぽっちも思ってはいない。
「が、頑張らないと」
「そんな気負うな。お前ならやれる」
ポンっと優しく方を叩く祝に、ユキジは一人ドキドキした。触れられた部分が熱い。
それに、祝はこんな自分にいつも優しい言葉をくれる。大丈夫とか、気負うなとか。その言葉に、ユキジはいつも助けられていた。
「うん……」
ユキジはコクッと頷いて、そんな祝に笑みを向けた。こうやって笑顔になれるのは祝といる時だけ。この時だけが、ユキジが一番幸せの時だった。
でも、ユキジはこの時思いもしなかった。
祝が、誰かの物になるなんて。少しも思わなかった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
13 / 137